睡眠の質が免疫力を左右する？睡眠と免疫力の関係を知り良い眠りを目指そう！

睡眠不足によって免疫力が下がると聞いたことがある人も多いでしょう。この記事では、睡眠と免疫力の関係について知りたいと思っている人に向けて、睡眠と免疫力にはどのような関係があるのか、睡眠の質を上げる方法などについて解説します。あわせて、マットレスの選び方も紹介するので、睡眠の質の向上や免疫力アップに役立ててください。

睡眠不足が免疫力を下げてしまうのはなぜ？

睡眠不足が続くと免疫力が下がるといわれています。ここでは、睡眠不足がなぜ免疫力を下げてしまうのか、その理由について解説します。

睡眠不足が続くと起こる睡眠負債

睡眠をあまりとらない状態が続くと、睡眠不足が借金のように重なって負債となる「睡眠負債」が起こります。睡眠負債になると、判断の遅れやミス、記憶力の低下、高血圧や自律神経の乱れ、不整脈など心身に影響が出てしまいます。休日に寝だめしようとして逆に生活リズムが崩れるという悪循環に陥るケースもあるため注意しましょう。

メラトニンが不足する

睡眠不足が続くと、睡眠に関わるホルモンである「メラトニン」の分泌が十分に行われなくなります。メラトニンは強い抗酸化特性を持っており、免疫力を高める機能があるといわれています。また、ストレスで免疫力が低下するのを抑えたり感染症への抵抗力を高めたりと重要な役割を果たすホルモンです。

メラトニンが不足することで、感染症にかかりやすくなったりストレスで体調を崩しやすくなったり、さまざまな悪影響を及ぼします。

睡眠負債は風邪をひきやすくさせる

ある調査では、睡眠時間が7時間以下の人は風邪をひきやすいという結果も出ているため注意しましょう。7時間の睡眠をとった人と比べると、睡眠時間が5時間未満の人は4.50倍、5～6時間で4.24倍と、風邪をひく確率が非常に高くなっていることがわかります。

日本では、睡眠負債が起こっている事務系労働者の病欠リスクは、睡眠負債がない人と比較して1.89倍高いという調査結果も出ています。このような調査を総合すると、免疫力低下の一因を睡眠負債が担っていると考えられるでしょう。

睡眠で免疫力が上がる理由は？

睡眠不足が免疫力低下の一因になるとわかったところで、ここではなぜ睡眠によって免疫力が上がるのかについて解説します。

細胞が睡眠中に回復する

人の体は、眠りについてから2～3時間程度経つと「成長ホルモン」が分泌されます。この成長ホルモンは、細胞を修復してくれる働きがあり、眠っている間に疲労を回復させてくれるという効果があります。疲労が蓄積したままだと免疫力は下がってしまうため、睡眠によって細胞を回復させて、疲労を解消することが重要です。

ストレス解消

内臓の働きなどを調整する自律神経は2種類あります。日中に活発に働く「交感神経」と、夜間に活発になる「副交感神経」の2つです。副交感神経が優位になることで、血圧が下がり脳と体が休まります。

交感神経と副交感神経がバランスよく働ける環境を作れば、免疫力が高まります。睡眠を十分にとって自律神経の働きを整え、脳を休ませればストレス解消につながるでしょう。

免疫細胞の記憶の持続時間が長くなる

免疫細胞には、一度感染したウイルスや細菌などの情報を記憶できる、免疫記憶という機能があります。ウイルスなどの情報を記憶することで、再び感染した場合でも発症しにくくなったり、病原体への攻撃が素早くできたりと、感染症に対しての免疫が向上するのが特徴です。

免疫記憶ではT細胞という免疫細胞が主に活躍します。このT細胞は睡眠をしっかりとることで記憶の持続期間が長くなり、より免疫力が高まります。

免疫力を高める睡眠のためのポイント

免疫力を高める睡眠のために6つのポイントがあります。以下では、各ポイントについて解説するので、それぞれ確認しましょう。

睡眠時間は8時間以上を心がける

適切な睡眠時間は年齢や季節によっても異なりますし、個人差もあります。そのため、一概にはいえませんが、一般的に免疫力を高めるために必要な睡眠時間は8時間以上だとされています。平均睡眠時間が7時間未満の場合、8時間寝ている人と比べると約3倍風邪をひきやすくなるとされているため、できれば8時間以上睡眠をとりましょう。

カフェインを控える

カフェインの含まれた飲み物や食べ物はできるだけ控えましょう。眠気覚ましにコーヒーやカフェイン含有の栄養ドリンクなどを飲む人も多いでしょう。これは、カフェインに覚醒作用があるためです。カフェインを摂ると交感神経が優位になるため、脳や体が休まらなくなってしまいます。

また、覚醒作用によって入眠しにくくなったり、眠りが浅くなったりする可能性も高いです。利尿作用もあり、トイレに行きたくなって途中で起きてしまう場合もあるため注意しましょう。カフェインは3～4時間程度効果が持続するため、就寝の3～4時間前からカフェインが含まれている飲み物・食べ物は控えるようにします。

食事は寝る3時間前までにすませる

食事の時間にも気をつけましょう。就寝する前に食事をとってしまうと、睡眠中に食べ物を消化することになるため、内臓の働きが活発になってしまいます。消化が活発に行われることで、脳や体を十分に休ませられません。睡眠の質も悪くなるため、寝ても疲れがとれないなど体調に悪影響が出る恐れがあります。

適度な運動をする

睡眠の質を左右する一因として、自律神経が挙げられます。交感神経と副交感神経がバランスよく働くことで、睡眠の質が向上します。しかし、自律神経は不規則な生活やストレスなどで乱れやすいです。適度な運動は自律神経を整える効果もありますし、ストレス解消にもつながります。ラジオ体操などの簡単な運動を毎日行うように意識しましょう。

お風呂のお湯はぬるめにする

お風呂に入って体を温めるのも効果的です。人の体は、体温が下がる際の眠気を誘発するといわれているため、お風呂に入って体温を一時的に上げて、ゆっくりと下げていくことで入眠しやすくなります。

また、湯船につかることによって体温が上昇し血液の循環がスムーズになることで免疫細胞の循環もよくなるため、免疫力が高まります。ただし、お湯の温度には注意が必要です。温度が高すぎると交感神経が活性化して、心拍や血圧上昇につながり、眠りにくくなってしまいます。お湯の温度は、38～40度程度の少しぬるめに設定するとよいでしょう。

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寝室をリラックスできる空間に

人の体温は眠りの深さによって変動します。眠りが深いときには体温が低くなり、眠りが浅くなって覚醒に近づくと体温は高まります。その仕組みを理解して部屋の温度設定を行いましょう。季節によって外気温も異なるため、冷暖房を調整しながら心地よい温度になるようにします。

また、光は人の目を覚ます効果があります。白色の明るい光は睡眠の質を下げるため、寝室は暖色系にするなど工夫しましょう。

睡眠の質を上げてくれるマットレスの選び方

睡眠の質を高めるためには、マットレスも重要です。ここでは、上手なマットレス選びのコツについて解説します。

マットレスの種類を知る

マットレス選びの際にチェックするポイントは、「硬さ」「厚み」「品質」の3つです。また、マットレスは大きく3種類に分けられ、それぞれに特徴が異なります。

女性や体重の軽い人

低反発のやわらかめなマットレスやポケットコイルマットレスがおすすめです。適度に反発して体を包み込むため、快適な睡眠につながりやすいでしょう。

体重が軽かったり小柄だったりする人が高反発マットレスを使うと、反発力が強すぎて腰が浮いてしまうケースもあります。一部分が浮くことで体に負担がかかって、眠っても疲れが取れない、体が痛むといった悪影響が出る可能性も考えられます。

男性や体重が重めの人

体が沈み込みにくい高反発マットレスや硬めのマットレスが向いています。やわらかいマットレスだと体が過度に沈み込んでしまい、寝返りが打ちにくくなります。寝返りの回数が減ることで体の一部分に負担がかかりやすくなり、疲れが取れにくくなるため注意しましょう。

ただし、硬ければよいというわけでもありません。実際に寝てみて、自分好みの寝心地かどうか試してみるのが重要です。

腰痛持ちの人

腰痛持ちの場合には、腰に負担がかからない姿勢をキープできるかどうかが重要です。そのため、ある程度硬さがあって沈み込みにくい、高反発マットレスが向いています。高反発マットレスは寝返りが打ちやすいという特徴もあります。同じ姿勢で寝続けていると腰への負担が大きくなるため、寝返りの打ちやすさは重要なポイントです。

やわらかいマットレスだと体が沈み込んで寝返りが打ちにくくなり、症状が悪化する可能性もあるため注意しましょう。

寝心地を確認して選ぶ

マットレスは触った程度では寝心地はわかりません。そのため、自分の体にあうマットレスを探したいのなら、実際に寝て確認してみましょう。

ショールームでは、実際に寝転がって寝心地を試せます。数分間程度寝てみて、寝返りを打ちながらチェックしてみましょう。体が沈み込みすぎない、楽な姿勢を保てる、寝返りの際に揺れが長く続かないかなど、さまざまなポイントを確認できます。

睡眠の質を上げてくれるおすすめマットレス５選

まとめ

良質な睡眠をとることで、免疫力は向上します。睡眠の質を高めるには、カフェインを控える、適度な運動をする、寝室の環境を整えるなども重要ですが、自分にあったマットレスをみつけることも重要です。

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