睡眠のゴールデンタイムはいつ？本当のゴールデンタイムと質のよい睡眠をとるコツを解説

「睡眠のゴールデンタイム」とは、どの時間帯を指すのでしょうか。ここでは、質のよい睡眠を求める人に向け、ゴールデンタイムのタイミングから、質のよい睡眠をとるためのコツまで紹介します。睡眠と健康の関係についても解説するため、安眠に向けて役立ててください。

22時～2時までが「睡眠のゴールデンタイム」ではない

「22時～2時までが睡眠のゴールデンタイム」という説があります。しかし、この時間帯は良質な睡眠とは関係ありません。その理由を以下で解説します。

睡眠のゴールデンタイムの定義とは

「睡眠のゴールデンタイム」とは学術的な用語ではなく、睡眠学的には定義されません。ただし一般的には、成長ホルモンが盛んに分泌される時間帯を「ゴールデンタイム」と呼びます。なお、成長ホルモンは体を成長させるために欠かせないホルモンであり、筋肉や骨の成長、脳の疲労回復、ホルモンバランスの調整などの役割を担っています。

成長ホルモン分泌のピークと時刻は無関係

成長ホルモンは、時刻によらず分泌されます。夜勤などで夜間に眠れない人もいますが、成長ホルモンは、その人が寝るタイミングに応じて分泌されます。したがって「22時～2時」という時間帯は、睡眠のゴールデンタイムとは無関係です。

本当のゴールデンタイムとは？

良質な睡眠をとるための「本当のゴールデンタイム」について、入眠したタイミングを基準に解説します。

入眠から3時間までがゴールデンタイム

本当のゴールデンタイムとは、入眠から3時間までの間を指します。眠りにつくと成長ホルモンが生成され始め、3時間を過ぎると分泌がピークを迎えるためです。なお、入眠から3時間をすぎると成長ホルモンの分泌は減少し、明け方にはほぼ分泌しなくなります。

ゴールデンタイムと睡眠周期

ゴールデンタイム中の成長ホルモンの分泌には、睡眠周期が関連しています。睡眠中にはノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返し、特に成長ホルモンが活発に分泌されるのは、ノンレム睡眠中です。なお、ノンレム睡眠とレム睡眠の期間は、それぞれ90分です。そのため、入眠から3時間たつと、2回分のノンレム睡眠のピークを迎えたことになります。

成長ホルモンの分泌に適した睡眠時間とタイミング

人の生体リズムは、昼に活動し夜は休むように設計されています。そのため「ゴールデンタイムは入眠から3時間まで」とはいっても、成長ホルモンをたっぷり分泌させるには、夜間にしっかり眠りましょう。また、ゴールデンタイムの3時間だけでは睡眠が不足しています。適した睡眠時間は人それぞれであり、睡眠時間の不足は心身に悪影響をもたらします。

質のよい睡眠による健康への効果

睡眠は、心身の健康に大きく影響します。質のよい睡眠がもたらす健康への効果を紹介します。

成長と美容をサポートする

睡眠中に分泌される成長ホルモンの働きにより、筋肉や骨が成長します。肌細胞も成長ホルモンの作用で生成されるため、睡眠不足では肌のターンオーバーを正常に保てません。吹き出物や肌荒れなどの原因になるため、質のよい睡眠をとりましょう。

心身の疲労を回復させる

十分な睡眠をとると、心身が休まり、疲労を回復させることも可能です。夜になると副交感神経が活発化し、自然に休息を求め眠りにつきます。副交感神経が正常に働くように、就寝前はリラックスして過ごしましょう。

睡眠中は成長ホルモンが分泌され心身の疲労を回復させます。また、疲労を回復すると免疫が高まり、病気にかかりにくくなります。

さまざまなホルモンが分泌される

成長ホルモン以外にも、睡眠中には体の調子を整えるホルモンが分泌されます。たとえば、コルチゾールはすっきりとした目覚めに導くホルモンです。コルチゾールは深夜から明け方にかけて分泌され、明け方に血糖値や血圧を上昇させることで、起床に向けての準備を整えます。

記憶力や思考力を高める

成長ホルモンは体の成長や回復をサポートするだけでなく、脳の疲れも和らげます。また、眠りの浅いレム睡眠中には、思考力が高まるように記憶の整理や定着が行われています。レム睡眠は明け方が近づくほど長くなるため、朝までしっかり睡眠をとり、脳の機能を高めましょう。

質のよい睡眠をとるための生活のコツとは？

健やかな睡眠のために、生活習慣や寝室の環境を見直しましょう。睡眠の質を高めるのに効果的な生活のコツを紹介します。

寝る約2時間前にぬるま湯につかる

人体は、体温が下がる過程で眠気を感じやすくなります。眠る2時間前に、体温を上げすぎない程度のぬるま湯につかりリラックスしましょう。一方、就寝直前に熱い湯につかると、交感神経が活発化して眠りにくくなるため気をつけてください。

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夕方に程よく運動する

夕方に、心地よい疲労を感じる程度に運動すると睡眠の質が高まります。また、入浴と同じように、運動でも一時的に体温が上がり、ゆるやかに体温が低下する過程で眠気を感じやすくなります。軽い散歩でも効果があるため、体調に応じて無理のないように取り組みましょう。

毎日同じ時間に起床する

寝る時間が遅くなったときも、いつもと同じ時間に起床しましょう。睡眠時間を確保しようと起床を遅らせると、生体リズムが乱れてしまいます。眠くても決まった時間に起きると、自律神経への影響を抑えられます。また、どうしても眠いときには仮眠をとってもよいですが、30分から1時間ほどの短時間にとどめてください。

寝る前のアルコールは控えめにする

就寝前にお酒を嗜むことが、習慣になっている人もいるかもしれません。しかし、アルコールは眠りが浅くなるため、寝る前は控えめにしてください。さらに、アルコールには利尿作用があることから、夜中に起きてしまう可能性もあります。良質な睡眠のために、お酒との付き合い方を考えましょう。

寝具や寝室の環境を見直す

寝室の防音性や寝具内の温湿度、照明の強さなどをチェックし、眠るのに適した環境であるか検討しましょう。寝具を洗濯、または乾燥して清潔に保つことも大切です。なお、季節に応じて寝具やパジャマを選ぶと、睡眠に適した温湿度に調整しやすくなります。

安眠できる寝具の特徴とは

安眠に向け、寝具も見直しましょう。安眠に効果的な寝具の特徴を解説します。

シーツ・ベッドパッド・敷きパッドなど

大きなマットレスは洗ったり干したりすることが困難です。清潔さを保つにはシーツやベッドパッド、敷きパッドなどを活用しましょう。また、季節にあった素材の寝具を選ぶと、寝心地がよくなり快適に過ごせます。たとえば、夏はさらりとした風合いのリネン、冬は保温性が高いマイクロファイバーなどの素材が向いています。

マットレス

快適な温湿度を保つために、マットレスは、保温性と放湿性に優れたものを選びましょう。また、実際に寝転がり、丁度よい弾力で違和感がないか確かめることも大切です。加えて、自重を分散させるために、体圧分散性も考慮しましょう。

ビーナスベッドの国産ポケットコイルマットレスは、コイル単体がポケットで包まれており、体圧分散性に優れています。

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まとめ

成長ホルモンは、入眠から3時間の間に活発に分泌されます。良質な睡眠は、成長や美容、身体機能をサポートし、思考力を高めます。生活習慣や寝室の環境を見直し、安眠できる環境を整えましょう。

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