坐骨神経痛におすすめのマットレス10選｜選び方や症状を和らげる方法を紹介

坐骨神経痛に悩んでいてマットレスを見直したいと考えている人は多いのではないでしょうか。自分に合っていないマットレスを使っていると、坐骨神経を圧迫して痛みやしびれを引き起こす可能性があります。症状を少しでも和らげるためには、自分に合ったマットレスに見直してみるのがおすすめです。

そこで今回は、坐骨神経痛の人に向けてマットレスの選び方やおすすめの商品を紹介します。症状を悪化させないためのポイントも紹介するので、坐骨神経痛に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

坐骨神経痛の人は自分に合ったマットレスを選ぶことが大切

坐骨神経痛は、お尻から足にかけての坐骨神経が圧迫・刺激されることで痛みやしびれが続く状態をいいます。長時間同じ姿勢のままでいたり、無理な姿勢で重いものを持ったりすると引き起こしやすくなるといわれています。

中でも、自分に合っていないマットレスを使っていると、身体に負担のかかる寝姿勢を続けることになり、坐骨神経痛が悪化する恐れがあるので注意が必要です。坐骨神経痛を緩和するためにも、身体にかかる負担を軽減できるマットレスを選びましょう。

ただし、マットレスを見直すだけで坐骨神経痛が必ずしも改善されるわけではありません。坐骨神経痛が起こる原因には、日々の姿勢や動作、肥満といった複数の要素があるためです。坐骨神経痛の症状を和らげたいときは自分に合ったマットレスを使うだけでなく、生活習慣を見直すことも意識しましょう。

坐骨神経痛の人がマットレスを選ぶときのポイント

坐骨神経痛の人がマットレスを選ぶときは、以下のポイントを押さえておきましょう。

• 理想的な寝姿勢をキープできる
• 寝返りをスムーズに打てる
• 体圧分散性が優れている
• 十分な厚みがある
• 耐久性に優れている

それぞれ詳しく紹介します。

理想的な寝姿勢をキープできる

理想的な寝姿勢がキープできないマットレスを使い続けると、坐骨神経にかかる負担が大きくなってしまいます。

例えば、柔らかすぎるマットレスでは、腰が沈み込みすぎることで坐骨神経が圧迫されて症状が悪化する恐れがあります。一方、硬すぎるマットレスは、腰とマットレスに隙間ができて腰回りに余分な力が入りやすくなるので使用するのを避けましょう。

坐骨神経痛を緩和するためには、仰向きで寝たときに背骨が立っているときと同じような自然なS字カーブを描いている状態をキープできるマットレスが理想です。

寝返りをスムーズに打てる

適度な寝返りには血行を促進し、筋肉をほぐす役割があります。スムーズに寝返りが打てないと、長時間同じ寝姿勢を続けることで坐骨神経痛が悪化する恐れがあります。そのような状況を避けるには、適度な反発力があるマットレスを選ぶことが大切です。

反発力に優れたマットレスは、下から身体を押し返す力が強いため、小さな力で寝返りが打てるようになります。ただし、適度な反発力のあるマットレスでも、小さいサイズを選ぶと窮屈さから寝返りが打ちにくくなる可能性があります。体格や使用人数に合わせて、適切なサイズを選ぶことも意識しましょう。

寝返りの打ちやすいマットレスの選び方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

寝返りしやすいマットレスを選ぶメリット｜肩こりや腰痛を和らげるポイント、おすすめ商品を紹介

体圧分散性が優れている

体圧分散性に優れたマットレスを使うと、睡眠中に身体にかかる圧力を分散してくれます。腰やお尻などの特定部位にかかる圧力が分散されれば、坐骨神経痛の症状が和らぐ可能性があります。

ただし、体圧分散性に優れていても、柔らかすぎるマットレスを選ぶのは避けましょう。身体が沈み込みすぎると、理想的な寝姿勢をキープできず、坐骨神経に負担がかかってしまいます。

十分な厚みがある

薄手のマットレスを使うと、坐骨神経が圧迫されることで痛みが悪化する恐れがあります。坐骨神経痛を緩和するには、20cm以上（折りたたみマットレスであれば10cm以上）の厚みがあるものを選びましょう。

なお、厚みのあるマットレスをロフトベッドや2段ベッドに置くと、身体が手すりを乗り越えて転落するリスクがあるので注意が必要です。厚みのあるマットレスを選ぶ際は使用中のベッドフレームに合うかも確認するようにしましょう。

耐久性に優れている

耐久性の低いマットレスを選ぶと、すぐにへたってしまう可能性があります。マットレスがへたると、理想的な寝姿勢をキープしにくくなるので、耐久性に優れたマットレスを選びましょう。

ウレタンマットレスの耐久性を知る目安としては、密度（D）と復元率という項目があります。ウレタンマットレスを選ぶときは、ウレタンの密度が30D以上、復元率が96％以上を目安にするのがおすすめです。

コイル系のマットレスは、コイルスプリングの品質を確認しましょう。コイルスプリングの線材には2種類あり、品質表示ラベルに「SWRH」と記載されているものは硬鋼線、「SWRS」とあればピアノ線が使われています。

ピアノ線が使われている場合は10年以上使用できる可能性があります。硬鋼線の場合は炭素とマンガンの含有量を確認し、含有量が多いマットレスを選ぶとよいでしょう。

坐骨神経痛におすすめのマットレス10選

坐骨神経痛を悪化させないためのポイント

坐骨神経痛を悪化させないためには、マットレスを見直すことに加えて、以下のポイントを押さえておきましょう。

• 正しい姿勢を意識する
• 長時間同じ姿勢になるのを避ける
• 適度な運動を取り入れる
• 寝姿勢を工夫する
• ストレッチを取り入れる

それぞれ詳しく紹介します。

正しい姿勢を意識する

身体に負担のかかる姿勢を続けると、坐骨神経痛が悪化する恐れがあります。そのような状況を避けるためにも、日頃から身体に負担のかからない姿勢を意識しながら過ごしましょう。

坐骨神経に負担のかからない姿勢は、立っているときも座っているときも背骨が自然なS字カーブを描いている状態とされています。立っているときは、肩の力を抜いた状態で顎を引き、お腹に力を入れるようにしましょう。座り姿勢では、骨盤を立てて上から引っ張られるようなイメージで座るのがよいとされています。

長時間同じ姿勢になるのを避ける

長時間同じ姿勢を続けていると、筋肉が硬くなり、坐骨神経にかかる負担が大きくなる恐れがあります。症状の悪化を防ぐには、定期的に身体を動かすなどして同じ姿勢を続けることを避けましょう。

特にデスクワークの人は、座り続けている時間が多くなる傾向があります。数時間おきにストレッチをしたり歩いたりして、身体の緊張をほぐすようにしましょう。

適度な運動を取り入れる

坐骨神経痛は、運動不足や筋力不足が原因で引き起こされることもあります。坐骨神経痛の予防には、下半身の筋力を強化させるのが効果的です。なかでも、ウォーキングやヒップリフトを取り入れるのがおすすめです。

ウォーキングでは、第2の心臓と呼ばれるふくらはぎを使うので、下半身の血行促進が期待できます。やや大股で歩くと、下半身の筋肉を効率的に鍛えられます。

お尻や裏ももの筋肉強化になるヒップリフトの手順は、以下のとおりです。

1. 仰向けに寝て両膝を曲げる
2. お尻から順番に上体をゆっくり上げる
3. 肩から膝が一直線上になる高さで3秒ほどキープする
4. 背中から順番に上体をゆっくりと下して1の状態に戻る

腰を反らさないように腹筋に力を入れながら行うのがポイントです。

肥満によって坐骨神経痛を引き起こしている可能性もあるので、体型管理のためにも適度な運動を習慣化しましょう。

寝姿勢を工夫する

坐骨神経痛があるときは、症状の悪化を抑えるために患部に負担のかからない寝姿勢で眠りましょう。

膝が伸びた状態の仰向け寝は、腰がマットレスから離れやすく、坐骨神経に負担がかかる可能性があります。そのため、仰向けで寝ることが多い人は、膝を立てて寝るようにしましょう。寝づらさを感じるときは、ふくらはぎの下に枕やクッションを置いたり、膝下にクッションを入れたりするのがおすすめです。

横向きで寝るときは、膝を曲げて背中を丸めると痛みが緩和されやすくなります。抱き枕に身体を預けて寝るのも効果的です。

なお、うつ伏せで寝ると腰痛が反ることで坐骨神経に負担がかかりやすくなるので、坐骨神経痛があるときはうつ伏せで寝るのを避けましょう。

坐骨神経痛が軽減する寝方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

坐骨神経痛が軽減する楽な寝方3選｜症状別の寝方や痛みを緩和させる方法も併せて紹介

ストレッチを取り入れる

坐骨神経痛は、お尻まわりの柔軟性を高めるストレッチを取り入れると症状が緩和する可能性があります。手順は以下のとおりです。

1. 椅子に浅く座る
2. 右足（左足）を左膝（右膝）の上に乗せる
3. 背筋を伸ばしたまま上半身を前に倒す
4. 10～15秒キープする

ひどい痛みやしびれがあるときは、無理にストレッチせず、医療機関に相談したうえで試しましょう。

坐骨神経痛の症状がひどいときは医療機関に相談する

坐骨神経痛の原因によっては、マットレスや習慣を見直しても緩和しない可能性があります。我慢できない痛みが続いたり、痛みが楽になる姿勢がなかったりするなど、症状がひどい場合は医療機関に相談して原因を調べましょう。

一般的に、坐骨神経痛の診察は整形外科で受けられます。症状を悪化させないためにも、原因に応じた適切な治療を受けましょう。

まとめ

自分に合っていないマットレスを使っていると、身体に負担のかかる寝姿勢を続けることになり、坐骨神経痛が悪化する恐れがあります。坐骨神経痛を和らげるには、理想的な寝姿勢をキープできたり、寝返りがスムーズに打てたりするマットレスに見直すことが大切です。加えて、日頃から正しい姿勢や適度な運動を意識することも忘れないようにしましょう。