ジャスミン茶は寝る前に飲むとリラックス効果が得られる？期待できる効能などを詳しく解説

ジャスミン茶は男女ともに人気のお茶のひとつです。芳醇な香りとさわやかな飲み口が特徴のジャスミン茶ですが、実はカフェインが含まれていることをご存じでしょうか。そのため寝る前に飲んでもいいのか疑問に思う方も多いかもしれません。本記事では、ジャスミン茶を寝る前に飲むとリラックス効果が得られるのか、また期待できる効能などについて詳しく解説します。ジャスミン茶の効果が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

ジャスミン茶は寝る前に飲むとリラックス効果が得られる？

ジャスミン茶には覚醒作用のあるカフェインが含まれており、寝る前に飲むと寝付きにくくなったり、睡眠の質を下げたりするおそれがあります。ジャスミン茶の香りにはリラックス効果がありますが、寝る前に飲むのは控えた方がよいでしょう。最近では、カフェインが苦手な体質の人や夜も気にせず飲みたい人向けにカフェインレスやデカフェタイプのジャスミン茶が売られているので、これらを選ぶのもおすすめです。

そもそもジャスミン茶とは？

ジャスミン茶はどのような飲み物なのでしょうか。ここでは、ジャスミン茶の特徴や作り方について紹介します。

ジャスミンの花の香りを移したお茶

ジャスミン茶はジャスミンの花の香りを茶葉に移し込んで作られたフレーバーティーの一種です。主に緑茶が茶葉として使用されていますが、他の茶種（ウーロン茶、プーアル茶、白茶など）が使われる場合もあります。ジャスミンの花には二十数種の芳香物質が含まれていることから、茶葉本来の健康効果だけでなく独自の効能もあると言われています。また、ジャスミン茶と沖縄でよく見られる「さんぴん茶」は同じものですが、半発酵や発酵度合いの強い茶葉が使われているのが特徴です。

ジャスミン茶の作り方の工程

ジャスミン茶は花の香りを移す必要があるため、煎茶やウーロン茶とは違った工程で作られます。作り方の工程は下記の通りです。

• 基礎となる茶葉を釜炒り製法もしくは蒸し製法で製造する
• 採取したジャスミンのつぼみの中から咲き始めの新鮮なものだけを選別する
• 茶葉とジャスミンのつぼみを層になるように重ねていく
• 数時間密着させてジャスミンの香りを茶葉へと移行させる
• 香り付けした茶葉とジャスミンをよく混ぜ合わせて風味を均一にする
• これらの香り付けと混合の工程を数回繰り返す

茶葉全体にジャスミンの香りが十分に染み込んだことを確認して、完成となります。

ジャスミン茶のカフェイン含有量｜コーヒーや緑茶などとの比較

ジャスミン茶にはどれくらいカフェインが含まれているのか気になる方も多いでしょう。ここではジャスミン茶のカフェイン含有量について、コーヒーや緑茶などとの比較もあわせて解説します。

ジャスミン茶のカフェイン含有量

ジャスミン茶には緑茶や烏龍茶と同じ量のカフェインが含まれています。ジャスミン茶の量に対してのカフェイン含有量は下記の通りです。

ただし、淹れ方によってもカフェインの含有量は異なります。市販のペットボトルの場合、パッケージやメーカーのホームページに記載されているので確認してみることをおすすめします。

コーヒーや緑茶などとの比較

ジャスミン茶と他の飲み物とのカフェイン含有量の比較は次の通りです。

ジャスミン茶のカフェイン含有量はコーヒーや紅茶に比べると少ないことがわかります。一方、緑茶やほうじ茶、ウーロン茶はジャスミン茶の茶葉として使用されることから、カフェイン含有量も同等です。また、麦茶はカフェインを含みません。

ジャスミン茶は1日あたりどのくらいが適量？

米国食品医薬品局（FDA）によると、健康な大人のカフェインの摂取量は1日400mgまでとされています。ただし、カフェインの摂取許容量には個人差があります。ジャスミン茶の場合、2リットルでカフェイン量が400mgになるため、適量は約2リットル以下といえます。他にコーヒーや緑茶も飲むときは、それにあわせてジャスミン茶の量を減らす方がよいでしょう。

ジャスミン茶は妊娠中や授乳中でも量に気をつければOK

ジャスミン茶は妊娠中・授乳中でも、量に気を付ければ飲んでも問題ありません。海外の基準では1日200〜300mgまでであればカフェインを摂ってもよいとされています。

ジャスミン茶に期待できる効能とは

ここでは、ジャスミン茶に期待できる4つの効能を取り上げて解説します。

リラックス効果が得られる

ジャスミン特有の香りは、主に「リナロール」と「ベンゼルアセテート」という芳香成分から生み出されています。これらの成分にはリラックスに関わる副交感神経の活動を促す効果があると言われており、心を落ち着かせて不安感を和らげたり、血圧を穏やかに下げたりしてくれます。そのため、仕事や家事、勉強などの合間に取り入れるのがおすすめです。

アンチエイジング効果が期待できる

ジャスミン茶にはアンチエイジング効果が期待できます。茶葉に含まれるカテキンやタンニンといったポリフェノールによって抗酸化作用が促されるためです。「酸化」はしわやシミといった肌の老化現象を引き起こす要因のひとつですが、ジャスミン茶に含まれるこれらの成分が酸化の進行を効果的に抑制すると言われています。

ホルモンバランスを整える効果が期待できる

ジャスミン茶の香りを作り出す「ベンゼルアセテート」という芳香成分には、自律神経系に働きかけてリラックス状態へと導く特性があります。この作用によってホルモンバランスが整えられるため、PMS症状の緩和や更年期障害の気分の浮き沈みなどに効果が期待できます。

脂肪燃焼効果にも期待できる

カフェインには、血行を促して脂肪の燃焼を高める作用があると言われています。また、タンニンによる効果で脂肪の吸収が抑制されたり、血糖値の上昇を抑えるカテキンによってコレステロールが排出されやすくなったりします。そのため、ダイエット時にもおすすめです。

ジャスミン茶に含まれる成分と主な働き

ここでは、ジャスミン茶に含まれる主な5つの成分とそれぞれの働きを紹介します。

リナロール

ジャスミン茶には「リナロール」という香り成分が含まれています。リナロールには鎮静作用や抗不安作用などの働きがあり、リラックス効果を促します。

カリウム

ジャスミン茶の茶葉にはミネラルの一種である「カリウム」が多く含まれています。カリウムはナトリウムを排出する作用があるため、高血圧・むくみ・脳卒中の予防などの働きをします。

カルシウム

カリウムの次にジャスミン茶に含まれているのが「カルシウム」です。カルシウムの役割は主に健康な歯や丈夫な骨をつくることで、骨粗鬆症の防止やストレス緩和にも役立ちます。

マグネシウム

ジャスミン茶には「マグネシウム」も含まれています。マグネシウムには血圧を下げる働きがあり、高血圧の予防や体温を調整するなどの効果が期待できます。

リン

「リン」はカルシウムと結びつくことで、丈夫な歯と骨をつくる働きをする成分です。ジャスミン茶にもリンが含まれていますが、リンに対してカルシウムのバランスが悪くなると骨が脆くなる原因になるため、過剰摂取にならないようバランスよく摂取することが大切です。

ジャスミン茶でワキガ体質になるというのは本当？

「ジャスミン茶を飲むとワキガ体質になるのではないか」といううわさを聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。ワキガは遺伝によって決まる体質です。食べ物や飲み物で後天的にワキガになることはありません。ジャスミン茶には伝統的に体臭を和らげる効果があると言い伝えられており、古くからそのような目的で愛飲されてきました。そのため、ジャスミン茶が体臭を改善するという理解の方が正しいと言えます。汗をかきやすい時期でも気兼ねなく飲んで大丈夫です。

ジャスミン茶を飲むときに注意すること

ジャスミン茶を飲むときには注意すべきことがあります。ここでは注意点を2つ取り上げて解説します。

飲みすぎると身体を冷やしてしまう

ジャスミン茶は他のお茶と同様、飲みすぎると身体を冷やしてしまいます。胃腸を冷やすことで胃の働きも鈍くなるため、飲み過ぎには注意が必要です。

利尿作用があるためトイレが近くなる

ジャスミン茶に含まれているカフェインには、利尿作用や興奮作用があります。大量に飲まなくてもトイレが近くなることがあるので、トイレに行けないような環境では控えた方がよいでしょう。

ジャスミン茶を美味しく淹れるコツ

ジャスミン茶を美味しく淹れるコツは、お湯の温度と蒸らし時間です。詳しい手順を紹介します。

• 90℃程度に沸かしたお湯を準備しておく
• ポットの中に熱めのお湯を注ぎ入れて温める
• ポットの中のお湯を捨てる
• 温めたポットにジャスミン茶の茶葉3g（カップ1杯分）を入れる
• 準備しておいた90℃程度のお湯を茶葉の上からゆっくりと注ぐ
• 2～3分ほどじっくりと蒸らしていく
• 蒸らし時間が経過したら茶葉を取り除く
• ジャスミン茶をカップに注ぐ

ジャスミン茶は茶葉の形状によっても美味しい淹れ方が違ってきます。いろいろ試してみるとよいでしょう。

まとめ

ジャスミン茶は芳醇な香りとともにリラックス効果や抗酸化作用など、多くの健康効果が期待できる飲み物です。カフェインは含まれているもののコーヒーや紅茶と比べると少なめで、適量を守れば安心して飲むことができます。ただし、寝る前は睡眠に影響を与える可能性があるため、控えるのがおすすめです。また、ジャスミン茶を淹れるときは、90度程度のお湯で2〜3分蒸らすのがポイントです。ぜひ、試してみてはいかがでしょうか。