寝相が悪い原因とは？直し方や対策を紹介

「寝相が悪い」と家族やパートナーに指摘され、改善したいと考えている人は多いのではないでしょうか。寝相の悪さは、寝具や寝室の環境を見直すことで、改善する可能性があります。

そこで今回は、寝相が悪い原因や改善策を紹介します。寝相の悪さに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

寝相が悪い原因はなに？

なぜ寝相が悪くなっているのか疑問を感じている人も多いでしょう。ここでは、寝相が悪くなる原因を詳しく紹介します。

睡眠が浅くなっている

寝ている間に身体が頻繁に動くのは、眠りが浅いことが原因といわれています。そのため、以下の原因によって睡眠が浅くなり、寝相が悪くなっていることが考えられます。

• 寝具が適切ではない
• 寝室の環境が適切ではない
• ストレスや不安を感じている

寝相の直し方を知るためにも、寝相が悪くなる原因を詳しく見ていきましょう。

寝具が適切ではない

1つ目の原因として、身体に負担がかかる寝具を使い、眠りが浅くなっていることが考えられます。

例えば、寝返りが打ちにくいマットレスを使うと、快適に眠れる姿勢がとりにくく、眠りが浅くなってしまいます。快適な寝姿勢が取れていなければ、さらに寝相が悪くなるでしょう。

また、マットレスだけでなく枕の高さが原因で、寝相が悪くなる場合もあります。枕の高さが合っていなければ、寝心地のよい頭の置き場所を探そうと何度も寝返りを打つことになります。

寝室の環境が適切ではない

寝具だけでなく、寝室の環境が原因で寝相が悪くなるケースもあります。眠りが浅くなる寝室の特徴は以下の通りです。

• 室温が適切ではない
• 部屋が明るすぎる
• 騒音がある

例えば、夏場でもクーラーを付けずに暑苦しい状態で寝ると、布団の中の熱気を逃がそうと頻繁に寝返りを打ったり、掛け布団を蹴ったりしてしまうでしょう。また、寝室が明るすぎると、睡眠ホルモンの分泌が減るため、眠りが浅くなってしまいます。

このような寝室で寝ている人は、寝室の環境を見直すことで、寝相の悪さが改善するかもしれません。

ストレスや不安

寝具や寝室の環境に問題がない場合は、ストレスや不安が原因で寝相が悪くなっている可能性があります。ストレスや不安がたまると、自律神経が乱れ、眠りが浅くなってしまうからです。寝相に悩んでいる人は、自分の精神状態にも目を向けてあげましょう。

病気の可能性もある

あまりにも寝返りが多かったり、寝相がひどかったりする場合は、病気が原因である可能性も考えられます。ここからは、寝相の悪さにつながる2つの病気を紹介します。

睡眠時無呼吸症候群

うつぶせで寝ていることが多い人や過剰に寝返りを打つ人は、睡眠中に何度も呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」の恐れがあります。

睡眠時無呼吸症候群は、主に睡眠中に気道がふさがることで引き起こされるため、うつぶせになると気道が開き、呼吸しやすくなるといわれています。無意識に楽に呼吸ができる「うつぶせ寝」を選んでいる人は、以下の症状がないかを確認しましょう。

• いびきや無呼吸
• 日中の眠気や倦怠感
• 夜中に息苦しさで何度も目覚める
• 起床時に頭痛がする

これらの症状が思い当たる人は、医療機関に相談してみましょう。

レム睡眠行動障害

寝ている間にベッドから落ちたり、一緒に寝ている人を蹴ったりするなど、さらに激しい動きをする人は「レム睡眠行動障害」の疑いがあります。

レム睡眠行動障害の主な症状は、睡眠中に見ている夢と同じような行動を現実でもしてしまうことです。症状が強いケースでは、起き上がって歩き回ったり、一緒に寝ている人にけがをさせたりするなど危険が伴う場合もあります。

原因は明らかになっていませんが、パーキンソン病やレビー小体病などの発症に先だって、レム睡眠行動障害の症状が見られるケースが多いといわれています。

寝相を直す方法6つ

寝相の悪さに悩んでいる人は、寝具や寝室の環境を見直し、睡眠の質を向上させることが大切です。次に寝相を直す方法を6つ紹介します。

適切なマットレスを選ぶ

寝返りが打ちやすいマットレスを選ぶと、ぐっすり眠れるようになり、寝相が改善するかもしれません。寝返りしやすいマットレスの特徴は、以下の通りです。

• 適度な厚みと硬さがある
• 体圧分散性に優れている
• 十分な広さがある

体圧分散性とは、身体にかかる圧力を分散してくれる機能のことです。マットレスのサイズは、自分の体格や一緒に寝ている人数に応じて選びましょう。

適切な枕を選ぶ

マットレスと同様に枕も寝返りが打ちやすいものを選びましょう。例えば、以下のポイントを意識して選ぶと、寝返りしやすくなり、睡眠の質が高まります。

• 枕の高さ
• 頭が沈み込まない硬さ
• 十分な横幅

枕は、布団と頭から肩にかけての隙間を埋められる高さが適切です。枕の横幅は、左右に寝返りを打っても頭が落ちないように、自分の頭3つ分の大きさを目安にしましょう。

寝室の室温を調整する

寝室のエアコンなどを使って、夏は26～28℃、冬は16～19℃を目安に調整しましょう。エアコンの風が苦手な場合は、タイマー機能を活用するのがおすすめです。

なお、湿度は通年で50～60％ほどをキープすると快適に眠れます。湿気が多い夏場はエアコンの除湿機能、乾燥が気になる冬場は加湿器を活用してみましょう。

寝室の明るさを調整する

睡眠前には睡眠ホルモンの分泌が始まり、自然な眠気を感じられるようになります。ところが、明るすぎる光や青白い光を浴びると、睡眠ホルモンが分泌されにくくなります。

なお、真っ暗な寝室も眠りを妨げるので、寝室の照明には暖色系の電球を選ぶのがおすすめです。眠りを妨げる青白い光を避けるためにも、寝る前のスマホやパソコン、テレビの使用も控えるとよいでしょう。

寝室の騒音を防ぐ

寝るときは、テレビやラジオをつけっぱなしにしないようにしましょう。無音で眠れない場合は、歌詞のないヒーリングミュージックや自然音などを小さな音量で流すのがおすすめです。

車などの騒音に対しては、防音性能のあるカーテンを設置することで、ある程度解消できる可能性があります。

寝るときの服装を見直す

伸縮性のないパジャマなど、寝るときの服装によっては、眠りが浅くなる可能性があります。ぐっすり眠り、寝相の悪さを解消するには通気性がよく、動きやすい服装で寝るのがよいでしょう。

リラックスして眠れるよう、睡眠に適したパジャマを用意するのがおすすめです。パジャマの選び方や役割は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

パジャマの選び方｜質の良い睡眠にはパジャマ選びも大切な要素の1つです

子どもの寝相は気をつけるべき？

子どもの寝相の悪さには、成長過程としてやむを得ない理由があるため、基本的に心配する必要はないでしょう。

1つ目の理由は、体温調整機能が未発達であり、室温の変化で寝返りが多くなりやすいためです。寝返りには、ふとんの中の熱気や湿気を逃がす役割があるので、寝返りを打つことで快適に眠れる環境に調整しているのです。

2つ目の理由として、眠りの浅いレム睡眠が大人よりも長いことが挙げられます。先述した通り、浅い眠りは身体が動きやすいため、レム睡眠が長い子どもは、寝相が悪くなりやすいのです。

また、口呼吸が苦手な子どもが多く、鼻づまりを起こした際に口呼吸の眠りにくさから寝返りが増えてしまうことも考えられます。

病気の可能性もあるので注意

基本的に子どもは寝相が悪くても問題ないことが多いですが、アレルギー性鼻炎や睡眠時無呼吸症候群が原因で寝返りが増えることもあります。そのため、あまりにも寝相が悪い場合や、寝具や寝室の環境を調整しても改善が見られない場合は、医療機関に相談しましょう。

そもそも正しい寝姿勢とはどんな姿勢

自分は寝相が悪いと思い込んでいる人もいるでしょう。寝相が悪いかを判断する前に、寝返りの役割や正しい寝姿勢を把握することが大切です。

寝返りは正常な行動

寝返りには以下の役割があり、一晩で20～30回ほどの寝返りが理想的とされています。

• 血流の循環を促す
• 寝姿勢をリセットする
• ふとんの中の気温や湿度を調整する

快適に眠るうえで、適度に寝返りを打てているかが重要です。寝返りの重要性は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

寝返りは大人にも必要？睡眠の質を下げる原因と改善方法を紹介

正しい寝姿勢とは

理想的な寝姿勢は仰向けだといわれています。人が正しい姿勢で立っているとき、背骨は自然なS字カーブを描きます。このカーブを維持したまま仰向けで寝る姿勢をとると、身体にかかる負担は軽く済むのです。

また、仰向けで寝つきにくい人は、横向きの寝姿勢を選ぶと良いでしょう。横向きであっても、背骨と寝床が平行状態であれば、首や腰に負担がかかりにくくなります。寝相を直すためにも、自分に合った枕やマットレスを選び、正しい寝姿勢で質の高い睡眠を取りましょう。

寝心地改善のためのおすすめ寝具をご紹介

体圧分散性に優れた快眠マットレス5選

寝返りの打ちやすい快眠枕3選

まとめ

寝相が悪くなる主な原因は、身体に負担がかかる寝具やストレスなどにより、眠りが浅くなることが挙げられます。そのため、寝相を改善するには、寝具や寝室の環境を見直し、質のよい睡眠を取ることが大切です。

あまりにも寝返りが多かったり、寝相が悪かったりする場合は、睡眠時無呼吸症候群やレム睡眠行動障害の恐れがあるため、医療機関へ相談しましょう。