ギザコットンの特長とは？正しい洗濯方法とシワの防ぎ方を紹介

寝具や衣類の素材による肌荒れや肌のかゆみから、なめらかな肌触りのギザコットンが気になっている人は多いのではないでしょうか。ギザコットンは高品質なコットンとして親しまれ、快適な使用感と高級感のある見た目が魅力です。

そこで今回はギザコットンの特徴や注意点を紹介します。正しい洗濯方法やシワの防ぎ方もまとめているので、ギザコットン製品のお手入れ方法に不安を感じて購入するかを悩んでいる人も、ぜひ参考にしてみてください。

ギザコットンとは？

ギザコットンとは、エジプトで栽培されている綿の一種です。新疆綿（しんきょうめん）とピマ綿と並んで「世界三大コットン」と呼ばれています。

まずは、ギザコットンの特色やほかのコットンとの違いを紹介します。

エジプトのギザ地方で栽培されるコットン

ギザコットンは、エジプトのギザ地方で栽培されている綿花を材料とするコットンです。砂漠地帯であるギザ地方は、植物にとって過酷な環境です。しかし、過酷な環境で育つ綿ほど長い繊維をもち、良質なコットンに育ちます。

ギザコットンは開発順に番号が付けられています。過去にはGIZA1～GIZA89までありましたが、現在残っているのはGIZA45やGIZA87、GIZA93などです。

なお、GIZA45はギザコットンのなかでも繊維が長く、すべてオーガニックコットンであるため、高級綿として知られています。

コットンのなかでも高級品

ギザコットンと一般的に流通しているコットンの最大の違いは繊維の長さです。コットンは繊維の長さによって以下の3種類に区分されます。

区分	綿の長さ
短繊維綿	21mm以下
中繊維綿	21～28mm
長繊維綿（うち35mm以上を超長綿という）	30mm以上

ギザコットンは長繊維綿に区分され、なかには35mm以上のコットンを指す超長綿（ちょうちょうめん）に該当する種類もあります。コットンは繊維が長いほど、肌触りがなめらかで強度が高くなる傾向があり、高級品として扱われます。

ギザコットンの特徴

ギザコットンはコットンのなかでも、肌触りのなめらかさと美しい光沢が魅力です。そのほかにもギザコットンにはたくさんの魅力があるので、一つずつ詳しく見ていきましょう。

オールシーズンで使える

ギザコットンはオールシーズンで活躍してくれる素材です。

ギザコットンの繊維は中心部分が空洞になっており、熱が伝わりにくい性質があります。そのため、ギザコットンが使われた寝具や衣類は熱を放出しにくく、冬でも温かく過ごせます。

また、ギザコットンは吸水性が高いため、汗をかく夏にもぴったりの素材です。ギザコットン製の衣類やタオルを使えば、汗をしっかり吸収し肌のべたつきを和らげてくれるでしょう。ただ速乾性は劣るため、たっぷり汗をかいたときは、すぐに着替えるのがおすすめです。

耐久性がある

ギザコットンは軽い素材でありながらも、耐久性に優れています。たとえば、ほかの天然素材と比較すると水に強いため、繰り返し洗っても傷みにくい特長があります。加えて耐熱性にも優れているので、アイロンによる傷みが少なく済むのです。

一見、お手入れしにくいイメージのあるギザコットンですが、耐久性が高いことから洗濯やアイロンがかけられます。お手入れ方法に気をつければ、活躍するシーンがより増えることでしょう。

肌触りがなめらか

ギザコットンは、シルクのようになめらかな肌触りが魅力です。

コットン繊維の毛先には丸みがあるため、チクチクしない特長があります。なかでもギザコットンは繊維が長いため、さらになめらかな製品に仕上がります。

肌触りがなめらかな衣類は着心地がよく、肌が弱い人でもストレスなく使用できるでしょう。

光沢感がある

ギザコットンがもつ光沢は「白いゴールド」と表現されるほどの美しさです。ギザコットン製のベットシーツや枕カバーで揃えれば、寝室がまるで高級ホテルのような空間に仕上がります。

また、ワイシャツやTシャツの素材として選べば、シンプルでありながらも上品なコーディネートが楽しめます。寝室やコーディネートに高級感を出したいときは、ギザコットン製の寝具や衣類を取り入れてみるとよいでしょう。

染色しやすい

ギザコットンは染色しやすい素材なので、色や柄のバリエーションが豊富な製品が多い傾向があります。その分デザインの幅が広く、おしゃれな製品も多く見られます。

肌触りのよい寝具や衣類を探している人は、ギザコットン製品を中心にチェックすると、気に入ったデザインのものが見つかりやすいかもしれません。

ギザコットンの注意点

吸水性や耐久性に優れているギザコットンですが、使用にあたって気を付けておきたい注意点があります。ギザコットン製品を長く楽しむためにも、これから紹介するギザコットンの注意点を押さえておきましょう。

洗濯で縮みやすい

ギザコットンに限りませんが、コットン製品は水を吸収すると膨張し、乾燥によって元に戻ろうと収縮する性質があります。そのため、洗濯方法によってはサイズが変わるほど縮んだり、シワができたりしてしまうのです。

しかし、干し方や乾燥方法に注意すれば、洗濯による縮みやシワを最小限に抑えられます。ギザコットンの正しい洗濯方法やシワをつけない干し方は後述します。

乾きにくい

ギザコットンは吸水性が優れている反面、乾きにくいデメリットがあります。生乾きによる雑菌の繁殖は嫌な臭いの原因となるため、風通しのよい場所に干すなど乾かし方には注意が必要です。

生乾きを防ぐために直射日光が当たる場所に長時間干してしまうと色落ちの原因になる可能性があります。ギザコットン製品を長く快適に使うためにも、適切な干し方を意識しましょう。

ギザコットンの正しい洗濯方法

お気に入りのギザコットン製品が、毛羽立ってしまったり縮んでしまったりしたら、誰しもショックを受けるのではないでしょうか。大切に使い続けるためにも、正しい洗濯方法を知っておかなければなりません。

ここからは、ギザコットンの正しい洗濯方法を「洗濯機を使う場合」と「手洗いの場合」に分けて紹介します。なお、洗濯方法は商品によって異なるので、必ず以下の洗濯表示を確認しましょう。

洗濯機を使う場合

まずは、洗濯機を使う場合の正しい洗濯方法を見ていきます。繊維への負担を軽減するために、アルカリ性ではなく中性洗剤を使い、なおかつ脱水時間を短めに設定しましょう。

また、洗濯ネットに入れるとほかの洗濯物との摩擦を防げるので、毛羽立ちが抑えられます。お湯で洗うと色落ちや生地の傷みにつながるので、30℃以下の水で弱水または手洗いモードを選ぶのがおすすめです。

手洗いの場合

洗濯機が使えない製品は、手洗いする必要があります。手洗いの場合は優しく押し洗いし、可能な限り早く洗うことを意識しましょう。

ギザコットンは吸水性が高いため、水洗いに時間をかけるほど、水分をたくさん吸い込み膨張していきます。膨張するほど乾いたときの縮みやシワがひどくなるため、時間をかけずに洗うことが大切です。

ギザコットンにシワをつけない干し方

ギザコットンはお手入れのタイミングでシワができやすい素材です。シワを抑えるためには干し方に気を付けましょう。

まず、ギザコットン製品を洗濯したら早めに干すことが大切です。濡れたまま洗濯機のなかに放置すると、形が崩れたりシワができたりするためご注意ください。また、縦や横に引っ張って形を整えてから干すことも、シワを防ぐことにつながります。

乾燥機が使えるかは商品によって異なるので、使用前に必ず洗濯表示をチェックしましょう。

ギザコットンは寝具やパジャマにおすすめの素材

肌触りがよいギザコットンは寝具におすすめです。肌への刺激が少ないのでストレスを感じず、優しく包み込まれるような感覚で眠れます。また、水に強く耐久性がある素材なので、洗濯を繰り返すベッドシーツにもピッタリの素材といえます。

ギザコットンはパジャマにもおすすめの素材です。肌の乾燥や摩擦を感じないほど、なめらかな肌触りで快適な着心地が魅力的です。吸水性の高い素材でもあるため、汗を吸収し肌のべたつきも解消してくれるでしょう。

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まとめ

世界三大コットンの一つであるギザコットンは、コットンのなかでも高級綿として知られています。シルクのようななめらかな肌触りが味わえるだけでなく、保温性や吸水性などの機能性にも優れています。また、白いゴールドと表現されるほど美しい光沢感と高級感も魅力といえるでしょう。

ギザコットンは高級品のイメージが強く、お手入れ方法が難しいと思われがちですが、耐久性が高いのでご家庭で洗濯やアイロンがけができます。ただし、誤ったお手入れをするとシワや縮み、毛羽立ちの原因となってしまうため、洗濯表示を必ず確認しておきましょう。