筋トレ後に眠くなる5つの原因と対策について詳しく解説！

ダイエットや健康管理の一環として筋トレを始める人が増えていますが、なかには筋トレ後の強い眠気に困っている人もいるでしょう。眠気が続いた状態だと、仕事や生活にまで支障をきたすことも。そうなると筋トレを続けるか迷ってしまいますよね。

今回は筋トレ後に眠くなってしまう原因や眠くなった時の対処法、筋トレ前にできる眠気を抑える方法をお伝えします。筋トレ後すぐに眠くなってしまい困っている方、筋トレ後も眠くならない方法を知りたい方はぜひ参考にしてください。

筋トレ後に眠くなる5つの原因

筋トレは私たちの身体にさまざまな変化をもたらします。筋力アップはもちろん、眠気を感じることも変化のひとつです。筋トレ後に眠くなる原因を5つ紹介します。

筋トレによる疲労の蓄積

筋肉は、筋繊維と呼ばれる繊維でできています。 筋肉がつく・筋肉が落ちるというのは、一本一本の筋繊維が太くなったり細くなったりすることです。疲労した筋肉をしっかり休ませると筋繊維が回復し、筋肉も強くなります。しかし休みなく筋トレを続けると、筋肉の疲労回復が追い付かず、筋肉がつきません。

筋トレは身体に負荷がかかり、疲労が蓄積されます。トレーニングで破壊された筋肉を修復するために脳と身体が休息を欲するため、眠気を感じるようになるのです。

筋トレで分泌される成長ホルモン

筋トレをすると血中乳酸濃度が高まり、ペプチドホルモンという成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンには筋肉を修復したり身体の組織を回復させたりする役割があります。

しかし成長ホルモンは本来、睡眠時に発生するものであり、分泌されると眠くなってしまいます。筋トレで成長ホルモンが分泌されることによって、筋トレ後に急激な眠気に襲われるのです。

筋トレによる血糖値の低下

筋トレはブドウ糖など多くのエネルギーを消費します。筋肉を動かす際にはエネルギー源であるブドウ糖が消費されるため、筋トレ後に血糖値が下がってしまうのです。すると脳の栄養が不足し、眠気が襲ってきます。

筋トレ後の急激な体温低下

体温の急激な低下も眠気の原因になります。睡眠と体温には相関関係があり、就寝時に体温が低下すると、眠気を感じるようになっているのです。

筋トレをすると身体じゅうがぽかぽか暑くなってきますよね。それは血管が拡張して血流が増加し、体温が上昇するからです。一方、筋トレ後は汗で身体が冷えてしまうため、体温が急激に低下します。その結果、眠気を感じてしまうのです。

自律神経のバランス

自律神経には、昼間や活動している時に優位になる交感神経と、夜間やリラックスしている時に優位になる副交感神経があります。2つの神経がどう作用するかによって、心身の調子は変わるのです。

筋トレ中は血圧や心拍数が上がったりするため交感神経が優位になります。筋トレ後は副交感神経が優位になり、身体がリラックス状態になります。自律神経が切り替わる影響で、眠気を感じます。

筋トレ後に眠くなった時の対策

筋トレ中・筋トレ後は身体にあらゆる変化が起きるため、ある程度眠くなってしまうのは仕方のないこと。しかし筋トレ後に、仕事などの用事が控えているなら、できるだけ眠気を抑えたいですよね。ここでは筋トレ後に眠くなった時の対策を4つ紹介します。

軽く糖分を摂取する

筋トレ後は血糖値が低下するため、眠くなってしまいます。筋トレによって減少したブドウ糖を補うために、軽く糖分を摂取しましょう。

ただし糖分をとりすぎると、血糖値が急上昇し眠気が増してしまうので注意が必要です。

筋トレ後に軽いストレッチを行う

筋トレ後に何もしないと、体温が急激に下がり眠気に襲われてしまいます。軽いストレッチを行えば、体温の低下が緩やかになるため、眠気を抑えることができるでしょう。

汗で身体が冷える前にシャワーを浴びる

筋トレでかいた汗をそのままにしていると体温が下がり、眠くなってしまいます。大量にかいた汗は体温を奪うので、汗で身体が冷える前にシャワーを浴びましょう。清潔になるのはもちろん、眠気防止に効果的です。もしシャワーを浴びられない場合は、すぐに汗を拭いて着替えましょう。

ただし、筋トレ直後の長時間の入浴は血圧の急上昇を誘発する場合もあるため、シャワーのみがおすすめです。

軽い仮眠をとる

眠いのを我慢して起きていると、かえって作業効率が下がってしまいます。筋トレ後の30分間はゴールデンタイムと呼ばれ、筋肉が栄養を吸収しやすくなるため思いきって軽い睡眠をとるのもおすすめです。15〜30分程度の軽い睡眠は身体の疲れをとるだけでなく、頭もスッキリするでしょう。

30分を超えて寝てしまうと、仕事や勉強などその後のパフォーマンスが下がったり、筋トレの効果が減ってしまったり、低血糖症を引き起こしたりする可能性があります。

筋トレ前にできる眠くなるのを防ぐ対策

筋トレ後に眠くなった時の対処法を紹介しましたが、なかには筋トレ前に眠くなるのを防ぐ方法を知っておきたい方もいるでしょう。ここでは3つの方法をお伝えします。

筋トレ前に糖分を摂取しておく

血糖値の低下は眠気の原因のひとつ。たとえハードな筋トレでなくても、エネルギーは消費されます。筋トレ前に軽く糖分を摂取すると血糖値の極端な低下を防げるため、眠気防止につながるでしょう。ビタミンとミネラルも豊富で、消化も早いバナナはおすすめです。

筋トレ前にしっかり食事をとると身体を動かすのがしんどくなったり、気持ちが悪くなったり、満腹で眠くなったりする可能性があります。

筋トレ前にカフェインを摂取しておく

集中力アップや脂肪燃焼、眠気覚ましに効果的なカフェイン。コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインを、筋トレ30分前に摂取しましょう。

ただし、カフェインの利尿作用によって余計な水分は体外に排出してしまうため、たくさん飲むのは控えてください。また、筋トレ中の水分補給も欠かさないようにしましょう。

低負荷の筋トレにする

負荷の軽い筋トレであれば、そこまで疲れも溜まらず、眠気が生じる可能性も少なくなります。

例えば、いつもよりダンベルの重さを軽くしてみたり、セット数を減らしたりと少しだけ工夫してみましょう。また、スクワットなど自重で行う筋トレをメインにするのもおすすめです。鍛えたい部分や筋トレ後の予定などを考えながら負荷を調整しましょう。

筋トレ後の眠気が続く場合はオーバートレーニング症候群の可能性も

眠くなるだけでなく、倦怠感や筋肉量の減少、食欲減退、集中力の低下など気になるところがあれば、オーバートレーニング症候群かもしれません。

過度なトレーニングで慢性的に疲れている、筋トレを始めたばかりで疲れがとれていない、食事制限などのエネルギー不足、睡眠不足が原因でオーバートレーニング症候群になることがあります。重症になるほど回復に時間がかかるため、トレーニングを休むことも大切です。

筋トレの翌日も眠くなる場合は睡眠の質が低下しているのかも

筋トレ後は身体にあらゆる変化がおきているため、眠くなってしまうのもしょうがない部分もあります。しかし翌日も眠い場合は、睡眠の質の低下や栄養素不足も考えられます。睡眠の質が低いと、どれだけ寝ても心身の疲れはとれません。

睡眠の質を高めるために意識してほしいことを紹介します。

寝る前にスマホを触らない

スマホやパソコンから発せられるブルーライトには、睡眠を促すメラトニンの分泌を抑制させる働きがあります。睡眠の30分〜1時間前には、スマホやパソコンを触るのをやめるようにしましょう。

入浴は寝る1～2時間前に済ませる

体温は入眠前にもっとも高くなり、起床の2時間〜3時間前にもっとも低くなります。寝る前に体温を上げると、体温が下がるタイミングで自然に寝つけられるので、眠りも深くなります。眠りにつく1〜2時間前に入浴を済ませると、スムーズに入眠できるでしょう。

ストレスを溜めない

ストレスが溜まると睡眠も浅くなりがちで、疲れもとれなくなってしまいます。すると身体が常に疲れた状態で筋トレをすることになるため、筋トレ後の疲労度は大きくなり、さらに眠気が強くなるといった悪循環に陥ってしまいます。

ストレスの原因をつきとめ、定期的に発散させるようにしましょう。

寝具やマットレスを見直す

自分の体型に合った寝具やマットレスは、睡眠の質を高めてくれます。疲れがとれない、肩こりや腰痛など身体の調子が悪い場合は、いま使っている寝具やマットレスを見直してみましょう。

バランスのとれた食事を心がける

筋トレ後のタンパク質は傷ついた筋肉を効率的に修復する役割があります。しかし、タンパク質だけを摂取すればいいわけではありません。栄養バランスが偏ると、倦怠感や眠気を感じるようになったり、筋トレにも悪影響を及ぼしたりすることもあります。

特にタンパク質・ビタミン・ミネラルが不足すると、眠れなくなることがあります。質の高い睡眠には、バランスの取れた食事も欠かせないのです。

まとめ

筋トレ後に眠くなるのは疲労の蓄積や成長ホルモンの影響、血糖値の低下などが原因です。眠気を防ぎたいなら、トレーニング前後の対策が欠かせません。もし筋トレ後に眠気が続く場合はオーバートレーニング症候群や睡眠の質の低下が原因かもしれません。時にはトレーニングを休んだり、睡眠の質を上げることを普段から心がけるようにしましょう。