【発生場所別】ダニ退治グッズの選び方｜ダニの生態と発生を防ぐ方法についても詳しく解説

「寝具のダニが気になる」「ダニ退治の方法が知りたい」など、ダニの駆除に悩んでいる人も多いでしょう。ダニの駆除には、ダニ退治グッズの活用がおすすめです。この記事ではダニが発生しやすい場所ごとに、ダニ退治グッズの選び方やダニの対策方法などについて詳しく紹介しています。ダニを退治したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもダニとは？

そもそも、ダニとはどのような虫なのでしょうか。ダニの種類やダニが好む環境を知り、効率的にダニ対策を行いましょう。

主な種類と特徴

家に潜むダニの種類には、主に「ヒョウヒダニ（チリダニ）」「コナダニ」「ツメダニ」が挙げられます。中でもヒョウヒダニ（チリダニ）は、家に潜むダニの約8割を占めていて、アレルギー性疾患の原因になる恐れがあります。

	生息場所	餌	発生時期
ヒョウヒダニ（チリダニ）	布団、カーペット、ソファなど	ホコリ、人のフケ、アカなど	1年中
コナダニ	食品、畳など	砂糖・小麦粉などの保存食品、医薬品、藁など	梅雨、8～9月
ツメダニ	カーペット、畳など	他のダニや小昆虫類	5～9月

餌はホコリや人のアカなど

ダニは人間のフケやアカを餌にして繁殖し、1年中布団やマットレスなどに生息しています。特にヒョウヒダニの死骸やフンは、アレルギー性疾患の原因になるため、定期的な駆除が必要です。

好む場所は高温多湿

ダニは温度20〜30℃、湿度60〜80％の高温多湿で暗い場所を好んで生息しています。熱と乾燥に弱いため、50℃の熱で20分、60℃以上の熱だと一瞬で死滅します。ダニを予防するためには、温度と湿度に気を付けることが大切です。

ダニ退治に最適な時期はある？

ダニが大量発生するのは、湿度が上がる梅雨の時期です。ダニの繁殖を防ぐためには、梅雨前の4月、5月に駆除するのがおすすめです。もしくは、気温が低くダニが発生しにくい12月～2月に駆除するのもよいでしょう。

【発生場所別】ダニ退治グッズの選び方

ダニは布団やマットレス、カーペット、ソファなど様々な場所に発生します。ここでは、ダニの発生する場所ごとに、おすすめのダニ退治グッズを紹介します。

寝具：布団乾燥機

布団に潜むダニ退治には、布団乾燥機の使用がおすすめです。前述したようにダニは熱や乾燥が苦手なため、布団乾燥機で隅々まで高温にし、乾燥させることで退治できます。布団乾燥機を使った後は、掃除機でダニの死骸やフンを除去しましょう。

部屋全体：くん煙剤

部屋全体のダニ退治には、くん煙剤がおすすめです。くん煙剤は、掃除がしにくい場所に潜む害虫も駆除してくれます。煙が出ない無煙剤タイプは、家電や食品に影響しにくく安心して使用できます。

衣類・ソファ・畳：ダニ駆除スプレー

衣類やソファなどの布製品や畳のダニを駆除したいときは、ダニ駆除スプレーを使用しましょう。特定の物に吹きかけるだけで簡単にケアが可能です。即効性があり、効果は1か月ほど続きます。

カーペット：ダニ駆除スプレー・ダニ駆除粉末剤

カーペットのダニ退治にも、ダニ駆除スプレーがおすすめです。また、粉末タイプの薬剤をカーペットに塗布し、掃除機でダニを吸い取るのも効果的です。丸洗いできるカーペットであれば、ダニよけ洗剤を使って洗濯するのもよいでしょう。

子ども・ペットの部屋：ダニ捕りシート

子どもやペットのいる部屋では、薬剤を使うのに抵抗がある人も多いでしょう。子どもやペットのいる部屋には、ダニ捕りシートを使うのがおすすめです。ベッドや布団の下などダニが気になるところに置くだけで簡単にダニ対策ができます。

ダニ対策グッズを使用する際の注意点

ダニ対策グッズを使う時は、より効果的に使うためにいくつかの注意点に気を付けましょう。

効果の持続期間を確認する

ダニ対策グッズの効果の持続期間は、商品によって異なります。つり下げタイプは1年、シートタイプは3〜6か月ほど効果が持続します。スプレータイプは1〜3ヶ月とやや短めなので、それぞれ効果が切れる前に再度ケアしましょう。

ダニ「退治」とダニ「よけ」の表記を確認する

ダニ対策グッズには「ダニ退治」と書かれているものと「ダニよけ」と書かれているものがあります。似ている言葉ですが、「ダニ退治」グッズはダニを駆除する目的、「ダニよけ」グッズは、ダニを寄せ付けない目的で使用する物です。既に発生しているダニを駆除したいときは「ダニ退治」グッズ、ダニの発生を予防したい時は「ダニよけ」グッズを使用しましょう。

成分を確認する

ダニ対策グッズには、効果が強い分刺激が強い商品もあります。強い刺激が苦手な人は、成分を確認してから使用しましょう。合成殺虫成分が使用されていない物や、天然成分でできている物を選ぶのがおすすめです。子ども、高齢者がいても安心して使用できます。しかし、成分が優しい分効果が薄い場合もあるので注意しましょう。

イエダニはネズミに寄生するため要注意

イエダニは、普通のダニと違いネズミに寄生します。イエダニを駆除するためには、まずネズミから駆除しなければなりません。イエダニはネズミの血液を吸っているため、イエダニを駆除した後は、感染症対策のために必ず掃除機で死骸を吸い取りましょう。

害虫駆除専門業者に依頼するのもおすすめ

ダニを完璧に駆除したい場合は、害虫駆除の専門業者に依頼する方法もあります。自力で掃除できない場所のダニが気になる時や、子どもやペットがいて市販の薬剤を使用するのが心配な時も安心です。また、アレルギー持ちでダニがいるとアレルギー症状が出てしまう人にもおすすめです。ダニ駆除の費用相場は、駆除面積にもよりますが約5千〜3万円となっています。

ダニの発生を予防するには？

ダニを繁殖させないためには、ダニの発生を防ぐことが大切です。ここでは、ダニの発生を予防する方法を紹介します。

布団や畳は定期的に天日干しする

布団や畳は定期的に天日干ししましょう。天日干しでダニを死滅させることはできませんが、湿気を取り除くことでダニの発生を防げます。天日干しした後は、布団や畳に掃除機をかけるとアレルゲン物質を除去できます。

週1回シーツや布団カバーを洗濯する

フケやアカが溜まりやすいシーツや布団カバーは、こまめに洗濯しましょう。ダニはフケやアカ、皮脂などを好むため、放置しておくとダニが繁殖する原因になります。週1回を目安に洗濯し、清潔さを保ちましょう。

クローゼットや押入れの換気をする

ダニは湿度が高い場所に住みつくため、ダニ対策には空気の入れ替えが欠かせません。部屋全体だけではなく、クローゼットや押入れなどの空間も定期的に換気をしましょう。空気が通り抜けにくい場所には、除湿機や除湿シートを活用するのもおすすめです。

こまめな掃除でホコリを溜めない

ホコリはダニの餌になってしまいます。床や家具はこまめに掃除をして、室内にホコリを溜めないようにしましょう。掃除機だけでは掃除しきれない家具の下や部屋の角、カーペットの下などは、モップや雑巾を使って拭き掃除をするとよいでしょう。

衣類などの洗濯時にダニ予防洗剤を使用する

洗濯の際にダニ予防洗剤を使用するのもダニ対策に効果的です。洗濯時にいつもの洗剤の代わりにダニ予防洗剤を入れるだけで、簡単にダニの発生を予防できます。衣類へのダニの付着が気になる場合は、ぜひ活用してみてください。

部屋の湿度を低く保つ

前述したように、ダニは湿度が高い場所を好みます。ダニの発生を抑えるためには、部屋の湿度は低く保ちましょう。部屋干しのしすぎや加湿器の使いすぎは、部屋の湿度を高めてしまいます。エアコンの除湿機能や除湿機を上手く使いながら、湿度を下げるように心がけましょう。

ダニを肉眼で見つけることは可能？

ダニは種類にもよりますが、約0.2mm〜1mmととても小さいです。そのため、肉眼で見つけるのは難しいでしょう。ダニの噛み跡を見れば、どの種類のダニなのかを見分けることはできます。ただし、目には見えないダニは対策しづらく、いつの間にか繁殖してしまっていることも多いです。

ダニに刺されたときの症状の特徴

ダニには様々な種類が存在します。中でも人間を刺す「ツメダニ」「イエダニ」「マダニ」には注意が必要です。ここでは、どのダニに刺されたらどのような症状が出るのかを解説します。

ツメダニ

ツメダニは0.3〜1mm程の大きさです。人の血液を吸うことはありませんが、間違って人を刺して体液を吸うことがあります。嚙み跡を複数残していることが多いです。刺されてすぐは症状がなく、半日〜1日後に赤く腫れて痒みがあらわれます。特に梅雨や秋に増加しやすいので注意しましょう。

イエダニ

イエダニは0.5〜1mm程の大きさです。主にネズミに寄生していますが、人の血液を吸うこともあります。二の腕や太もも、お腹周りなど皮膚が柔らかい部位が刺されやすいです。イエダニも嚙み後は複数箇所に及ぶことが多く、刺された直後から赤く腫れて強い痒みがあらわれます。

マダニ

マダニは3〜10mmと大型のダニです。野生の生き物の血液を餌にしていますが、人の血液を吸うこともあります。マダニは数日〜2週間、皮膚にくっついて吸血を行います。しかし、最中には特に症状はあらわれないため、刺されていることに気付くのは難しいでしょう。マダニに刺されると感染症を引き起こす可能性があるため、マダニに気付いても無理に取らずに医療機関を受診しましょう。

ダニ刺されでかゆみを繰り返すなら医療機関を受診しよう

ダニに刺されても、ほとんどの場合1〜2日程度で痒みや赤みは治まることが多いです。しかし、1週間経っても痒みや赤みが治らない、よくなったり悪くなったりを繰り返す場合は、医療機関を受診するのがおすすめです。症状が悪化すると、感染症や他の皮膚炎の原因になる可能性もあるため、自己判断せず医師の指示を仰ぎましょう。

おすすめの防ダニ商品5選

ダニ退治のグッズは併用すると効果的

ダニ対策グッズは、様々なタイプのグッズを併用すると効果がアップします。特に殺虫タイプのグッズでダニを退治した跡、繁殖を抑えるダニよけグッズを併用するのがおすすめです。場所ごとにシートタイプ、スプレータイプなどを使い分けるのもよいでしょう。部屋の中でダニを繁殖させないために、「ダニ退治」グッズと「ダニよけ」グッズの両方でしっかり対策を行いましょう。

寝具のダニ退治は布団クリーニングへの依頼もおすすめ

自分で対策するのが面倒だという人は、布団クリーニングサービスを利用しましょう。布団を丸洗いすることで汚れを落とせるだけでなく、フケ・アカ・髪の毛・ダニの糞・死骸なども除去できます。業者に依頼して、布団の防ダニ加工を依頼することをおすすめします。

フケ・アカ・髪の毛・ダニの糞・死骸などが水溶性であるため、ドライクリーニングでは効果が得られません。布団の素材によっては、水洗いができないものがあるため、素材の確認は必ず行いましょう。

まとめ

ダニは、高温多湿の場所を好み、ホコリや人のアカなどを餌として繁殖します。寝具や衣類、ソファ、カーペットなど家中に潜んでいる可能性があるため、布団乾燥機をかける、くん煙剤を使う、ダニ駆除スプレーを使うなど、場所ごとに適切な対策をするのが大切です。「ダニ退治」グッズと「ダニよけ」グッズを併用するとより効果があります。ダニ対策グッズを使う時は、効果の持続時間や成分をチェックしてから使用しましょう。自力での駆除が難しいと感じたら専門業者に駆除してもらうのもおすすめです。

ダニの発生を予防するためには、定期的に布団を天日干しする、シーツや布団カバーはこまめに洗濯する、部屋は換気して湿度を低く保つなど、毎日の心がけが重要です。もしダニに刺されて痛みや痒みが治まらない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。