羽毛布団をクリーニングする頻度は？クリーニング料金や期間についても解説

数カ月間の使用でも、羽毛布団にはさまざまな汚れが付着することがあります。汚れの放置は不衛生なだけでなく、羽毛布団の機能を低下させる原因にもなります。この記事では、羽毛布団をクリーニングする時期を知りたい人に向けて、クリーニングの適切な頻度やタイミング、費用や期間について解説します。きれいな羽毛布団で、快適に眠れるよう役立ててください。

羽毛布団につく汚れの種類を知っておこう

クリーニングのタイミングやポイントを理解するために、羽毛布団にどのような汚れがつくのかを知っておきましょう。

体から出る汚れ

羽毛布団につきやすい汚れは、寝ている間に体から出る皮脂や汗、老廃物などです。これらは羽毛布団を汚すだけでなく、細菌などの栄養分にもなります。そのため、汚れの放置は、細菌の増殖や、細菌による雑菌臭の発生につながります。また、汗で羽毛布団に湿気がたまると、カビが発生する可能性があります。

花粉やダニ

多くの羽毛布団には、側生地の密度を高めた「ダウンプルーフ加工」が施されており、通常はダニが侵入しづらい構造です。しかし、経年などにより側生地が劣化すると、生地の密度が低下してダニが入り込み、内部で繁殖する恐れがあります。また、羽毛布団を屋外で干した際に、花粉が付着する場合もあるでしょう。

羽毛布団をクリーニングするメリットとデメリット

クリーニングの頻度を決めるポイントはメリットとデメリットを知ることです。以下で、主なメリット、デメリットを解説します。

クリーニングのメリット

適度なクリーニングによって、衛生面と機能面の両方を保つことができます。衛生面では、汗や皮脂などの汚れ、ダニなどのアレルゲンを除去できるというメリットがあります。羽毛布団は、汚れが蓄積すると内部の羽毛が膨らみにくくなり、羽毛布団の保温力が下がってしまいます。クリーニングで汚れを落とすことで、このような機能面の問題も改善できるでしょう。

クリーニングのデメリット

頻繁にクリーニングをすると側生地が傷みます。側生地が傷むことで、生地の密度を高めるダウンプルーフ加工が劣化するため、ダニや花粉、汚れが侵入しやすくなるでしょう。また、羽毛そのものの油分が除去されてしまい、羽毛布団のふんわり感や保温力が下がる可能性もあります。

羽毛布団をクリーニングする適切な頻度は？

羽毛布団のクリーニングは、衛生と長持ちのどちらを優先するかにより、適切な頻度は異なります。以下で優先事項に沿って、具体的なクリーニングの頻度について解説します。

1年に1回程度

衛生を優先するなら、1年に1回程度が適切です。特に、汗をかきやすい、タバコを吸うなど、羽毛布団に付着する汚れが多い場合は、1年に1回はクリーニングに出しましょう。

3〜5年に1回程度

羽毛布団を長持ちさせたいなら、クリーニングは3〜5年に1回程度にしましょう。ただし、汚れ防止のカバーなどは、日頃のケアが前提です。日常でできる、具体的なケアについては後述します。

クリーニングをする際に、自分でクリーニング店に持って行ってもいいですが、羽毛布団は大きくかさばるので持っていくのには意外と手間がかかってしまいます。そういった場合には、布団の宅配クリーニングサービスがおすすめです。

宅配クリーニングサービスは、注文後に送られてくる「配送キット」に自分の羽毛布団を入れて集荷の依頼をかけるだけで、自宅まで取りに来てくれて羽毛布団のクリーニングをしてくれるサービスです。おすすめの宅配クリーニングサービスを紹介するので、クリーニングを検討している方はぜひチェックしてみてください。

羽毛布団をクリーニングに出すタイミングは？

羽毛布団は、使用したシーズンが終わったら、すみやかにクリーニングに出しましょう。早めにクリーニングすることで、放置された汚れが酸化して黄ばんだり、側生地を傷めたりなどのトラブルを防止できます。

クリーニングに出すのが遅れると？

汚れた羽毛布団を放置すると、汚れが酸化し、クリーニングしても落ちない黄ばみやシミになることがあります。また、汚れたカバーをかけたままにしていると、カバーに付着した汚れがいつのまにか羽毛布団についてしまうこともあります。

羽毛布団をクリーニングに出すべきサイン

先述した頻度とは別に、羽毛布団をクリーニングに出すべきサインについて解説します。

飲食物などの目にみえる汚れ

飲食物のシミ、ペットの分泌物など、目にみえる汚れがついたら、その都度クリーニングに出しましょう。このような汚れは、細菌の繁殖や羽毛布団の傷みの原因となります。また、肌が触れる襟元は、カバーがあっても汚れやすい部分です。襟元の汚れが目立つ場合は、内部の羽毛も汚れている可能性があるため、早めにクリーニングに出しましょう。

臭いの発生

羽毛布団が汗臭くなるのもサインのひとつです。みえない汗汚れを放置すると落ちにくくなる恐れがあります。また、獣臭を感じるなら、湿気で細菌が繁殖している可能性があります。軽い臭いであれば、羽毛布団を押さえて中の空気を入れ替え、陰干ししましょう。それでも改善しない場合はクリーニングがおすすめです。

干してもふんわり感が戻らない

干しても購入時のようなふんわり感が戻らないなら、羽毛が汚れて膨らみにくくなった可能性があります。また、干しても湿気が取れない場合は、羽毛が汚れて湿気を放湿できていない可能性があります。

暖かさが減った

羽毛布団の暖かさが減ったなら、汚れにより保温力が低下した可能性があります。羽毛布団は、体から伝わった熱を、羽毛の間にためて保温する仕組みです。しかし、汚れが付着すると羽毛同士がくっついて膨らまなくなり、暖かい空気を保持できなくなります。そのため、保温力の低下は、羽毛の汚れのサインといえます。

クリーニングの代用にならないケアとは？

臭いや湿気だけをケアしても、クリーニングの代用にはなりません。以下では、クリーニングの代用にならないケアについて解説します。

消臭スプレーでのケア

消臭スプレーは、汚れではなく、臭いの軽減を目的とするものです。また、臭いの原因が内部にある場合は、表面にスプレーをしても改善しません。スプレーにより側生地にシミができる恐れもあります。

天日干しや布団乾燥機

天日干しや布団乾燥機は、湿気の除去やカビ臭などの改善には役立ちますが、汚れの除去はできません。また、天日の紫外線や、高温の布団乾燥機は、側生地や内部の羽毛を傷める可能性があります。

羽毛布団のクリーニングの基礎知識

クリーニングに出すときには、料金や期間も知っておきましょう。

クリーニングにかかる料金は？

クリーニング料金は、店頭持ち込みや宅配などの形態や、業者によって異なります。店頭持ち込みの場合、1枚の料金は3,000〜6,000円台です。宅配クリーニングの場合は、1枚8,000円台ですが、枚数が増えると1枚あたりの価格が割り引きされるのが一般的です。Webサイトなどを比較して、手頃な価格の業者を選ぶとよいでしょう。

クリーニングにかかる期間は？

店頭持ち込みの場合、期間は1〜2週間を想定しましょう。宅配クリーニングは、宅配期間も加算されるため、2〜3週間かかります。冬用寝具の衣替え時期など、繁忙期はさらに期間が長くかかる場合もあります。

羽毛布団をクリーニングに出すポイント

クリーニングによって羽毛布団を、よりきれいにするためのポイントについて解説します。

水洗いで洗ってくれる業者を選ぼう

羽毛布団の主な汚れは、汗や皮脂など水溶性のものであるため、水洗いできれいに仕上がります。クリーニング方法を事前に確認し、水洗いを行う業者に出しましょう。クリーニングには、複数の羽毛布団を一緒に洗う方法と、個別に洗う方法があります。羽毛布団は肌に触れるため、個別洗いをする業者に出すと安心です。

羽毛布団にドライクリーニングが向かない理由

ドライクリーニングは、脂溶性の汚れを落とす方法であるため、水溶性の汚れが多い羽毛布団には向きません。また、頻繁なドライクリーニングは、羽毛が元来持つ油分まで落とす可能性があります。羽毛の油分は、羽毛布団のふんわり感や保温力をキープするために必要です。除去すると、保温性の低下につながります。

クリーニングで洗えないケースも

側生地がシルクなど、クリーニングに向かない場合は、引き受けを断る業者もいます。また、側生地を縫製せず、接着で加工した「ノンキルト加工」の羽毛布団も、接着剤が剥がれるため、クリーニングはできません。

日頃のケアで羽毛布団の傷みを防止しよう

羽毛布団の汚れを防止して長持ちさせるために、家庭でできるケアについて解説します。

カバーをかけて使う

羽毛布団にカバーをかけて、汚れが直接つかないようにすると長持ちします。定期的に洗濯して、カバーについた汚れが羽毛布団にうつらないようにしましょう。

▼ おすすめの掛け布団カバー

定期的に陰干しする

羽毛布団に湿気がたまると、細菌繁殖の原因になるため、定期的に干しましょう。天日干しは羽毛布団の傷みにつながるため、陰干しがオススメです。陰干しができない場合は、カバーをかけたままで、両面1時間ずつを目安に天日干しします。

正しい方法で収納する

羽毛布団を収納する際にも、湿気対策が重要です。湿気対策をせずに長期間収納すると、細菌が繁殖する恐れがあります。収納前に羽毛布団を陰干しで乾燥させて、不織布など通気性のよい収納袋に入れましょう。収納場所の一番上に配置すると、通気性を確保できて、ほかの寝具の重みで羽毛が傷むことも防げます。

羽毛布団の寿命サインが出たら買い替えよう

羽毛布団の寿命は、10〜15年とされています。しかし、クリーニングをしても、あまりきれいにならない、保温力などの機能が回復しない場合は、買い替えのサインです。また、羽毛が劣化すると、ふんわり感が戻らなくなり、側生地が傷むと羽毛の飛び出しが起こります。これらのサインがみられる場合も、買い替えを検討しましょう。

買い替えにおすすめの羽毛布団

まとめ

クリーニングの適切な頻度は、羽毛布団の衛生を優先するなら1年に1回、長持ちを優先するなら3〜5年に1回です。クリーニングをしても機能が回復しないときは、買い替えを検討しましょう。50年以上の歴史を持つ、ベッド専門店「ビーナスベッド」では、日本最大級のショールームに、羽毛布団を豊富に取り揃えています。

また、ショールームとネットショップのダブル体制で、専門アドバイザーが寝具選びをサポートします。ぜひ、高品質な寝具を、快適な睡眠のために役立ててください。

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