シーツについた血液は時間が経っても取ることはできる？正しい落とし方と注意点を紹介

生理の経血や突然の鼻血でシーツが汚れ、困った経験があるという方は多いのではないでしょうか。血液の汚れは目立ちやすいだけでなく、寝ている間の出血は気づきにくくすぐに汚れを落とすことができない場合もあります。そこで本記事では、シーツに血液がついて時間が経ってもきれいに汚れを取る方法や注意点を詳しく紹介します。シーツが血液で汚れた時の落とし方について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

シーツについた血液は時間が経っても取ることができる？

シーツに付着して時間が経過した血液は、流水でもみ洗いしただけでは落ちにくいことが多いです。なぜなら、血液にはたんぱく質が含まれているため、時間が経つと化学反応によって定着してしまうからです。ただし時間が経ってしまっても、使用する洗剤や洗い方を工夫し、適切に対処すれば汚れを取ることができます。

シーツに血液がついてまだ時間が経っていない時の取り方

血液がシーツに付着してまだ時間が経っていない場合、次の3ステップで落とすことができます。

水洗いをする

血液は水溶性の汚れのため、まずは水洗いをします。この時、お湯は使わないようにするのがポイントです。血液には熱で変質する特性があり、50〜60℃で固まりやすくなるからです。水あるいは40度くらいまでのぬるま湯で優しく洗うのが効果的です。

洗濯洗剤を使って手洗いする

水洗いの後は洗濯洗剤を使って手洗いします。この場合、粉末の洗濯洗剤の方が液体より洗浄力が高いのでおすすめです。ただし、手や生地に負担がかかりやすいため、気になる方は液体の洗濯洗剤や食器用洗剤を使うとよいでしょう。

洗濯機で洗う

手洗い後は仕上げとして洗濯機で洗います。汚れが落ちていることが確認できれば、他の洗濯物と一緒に洗っても問題ありません。通常の設定でふだん通りに洗濯しましょう。

シーツに血液がついて時間が経ってしまった時の取り方

シーツに血液がついて時間が経過し、汚れが乾燥してしまった時は、次の6つの方法で落とすことができます。

アルカリ性の洗剤でつけ置き洗いをする

付着した血液の汚れはたんぱく質による汚れです。たんぱく質はアルカリの成分によって落ちやすくなるため、アルカリ性の洗剤を使ってつけ置き洗いするのが効果的です。40℃程度のぬるま湯に洗剤を溶かして30分〜1時間程度つけておき、その後洗濯機で洗って仕上げます。ただし、漂白剤入りの洗剤を使う場合はシーツの洗濯表示を確認しておくことが大切です。

たんぱく分解酵素入りの洗剤でつけ置き洗いをする

たんぱく分解酵素が入った洗剤のつけ置き洗いもおすすめの方法です。たんぱく分解酵素入りの洗剤にはさまざまな種類がありますが、衣類用のものを選んで使用します。また、酵素の効果は冷たい水よりぬるま湯の方が発揮しやすいと言われています。洗剤を溶かす際は30〜40℃程度のぬるま湯を使うのがポイントです。1〜2時間程度つけ置きし、その後洗濯機で通常通り洗いましょう。

台所用洗剤で叩くようにして洗う

つけ置き洗いでなかなか取れない時は、台所用洗剤を使って汚れている部分を歯ブラシなどでポンポン叩くとよいでしょう。具体的な手順は次の通りです。

• 汚れたシーツを裏返す（表から洗うと汚れが繊維の奥まで浸透する可能性があるため、必ず裏返して作業を行う）
• 使い古したタオルなどを敷く
• コップに水を半分ほど入れ、食器用洗剤を1プッシュ加えて洗浄液を作る
• 使わなくなった歯ブラシに洗浄液をつけ、汚れた部分を軽くたたくようにして染み込ませる（こするのではなく、タオルに汚れを移すイメージで行う）
• 汚れが薄くなったり完全に取れたりしたことを確認したら、いつも通りの方法で洗濯機で洗う

メイク落としシートを使う

洗剤が手元になかったりつけ置きに時間がかけられなかったりといった場合、メイク落としシートを使う方法も効果があります。洗剤よりも洗浄力は落ちますが、手軽にできて少量の血液ならきれいに取れることが多いので試してみるとよいでしょう。

大根を使う

血液を落とすには大根も効果的といわれています。大根にはたんぱく質を分解する「ジアスターゼ」という酵素が含まれているためです。使う時はそのままではなく、大根おろしにして洗剤として使用します。汚れた場所に塗って、上からポンポンと優しく叩くようにすると落ちやすいです。

プロがいるクリーニング店に任せる

どの方法でも汚れが落ちない時はクリーニング店に任せることをおすすめします。プロに依頼すると、生地を傷つけずきれいに汚れを落としてもらえます。ただし、血液の汚れ落としは店舗によっては断られるケースもあるので事前に確認しておくとよいでしょう。

外出先で血液がついてしまった場合は炭酸水で対処しよう

外出先で血液がついてしまったら、ハンカチなどを水で濡らして汚れた場所を軽く叩くとよいですが、水でも落ちない場合におすすめなのが炭酸水です。炭酸水は血液の汚れを分解することができるといわれています。その際はタオルなどを下にあてて炭酸水をつけて叩くようにして落とします。炭酸水でも糖分が入ったものだとべたべたしてしまうため、必ず無糖のものを使うようにしましょう。

シーツについた血液を取る時の注意点

ここでは、シーツについた血液を取る時に注意する点を5つ取り上げて解説します。

汚れに気づいたら放置せずに対処する

血液の汚れは乾くと取れにくくなるため、汚れに気づいたら放置せずすぐに対処することが大切です。血液の汚れが乾燥していない段階で水洗いなどを行うと簡単に取れやすくなります。

洗濯表示を確認してから洗う

シーツによっては漂白剤NGやお湯の温度に制限があるため、必ず洗濯表示を確認してから洗剤を選ぶことが重要です。例えば、漂白剤が使えない生地に漂白剤入りの洗剤を使ってしまうと、色が抜けたり変色したりする場合があります。また、生地が傷んで穴が開くといった劣化につながるおそれもあるので注意しましょう。

お湯を使わない

お湯を使うと血液中のたんぱく質が固まって落ちにくくなるため、お湯で洗うことは避けるようにしましょう。また、つけ置き後に洗濯機を使う時も風呂の残り湯を使わないようにしましょう。

汚れの範囲を広げないように洗う

歯ブラシを使う場合は汚れを広げないことが大切です。中心から落とすようにすると汚れが周りに広がっていくおそれがあります。汚れの周囲から優しく叩き込むようにして徐々に中心に向かうのがポイントです。

洗濯後の乾燥機は使わない

洗濯後に乾燥機を使用することは避けましょう。熱の力によって血液中に含まれるたんぱく質が固まりやすくなるためです。落とし忘れた汚れがあるとかなり落ちにくくなるので気をつけましょう。

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まとめ

シーツに付着した血液の汚れは、時間が経過していても適切な方法で対処すれば落とすことができます。新しい汚れなら冷水での水洗いから始め、時間が経って乾燥してしまった汚れにはアルカリ性洗剤やたんぱく分解酵素入り洗剤でのつけ置き洗いが効果的です。大切なのは、お湯は使わない、汚れを見つけたらすぐに対処する、洗濯表示を確認するといった基本的な注意点を守ることです。どうしても落ちない場合はプロのクリーニング店に相談することをおすすめします。