シルク素材のアイロンのかけ方・注意点とは？しわのばしの方法を詳しく解説

シルクはデリケートな生地のため、アイロンを使ってもいいのか悩む人もいるでしょう。結論として、シルクはアイロンがけが可能です。しかし方法を誤ると生地を傷める可能性があります。

本記事ではシルクにアイロンをかけるときのポイントや注意点、シルクが傷んでしまったときの応急処置方法を紹介しています。シルクにアイロンを使いたい、お手入れしたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

シルクにはアイロンをかけてもいいの？

シルクは基本的にアイロンがけが可能です。しかしシルクは熱に弱くデリケートな素材のため、むやみやたらにアイロンをかけるのは危険です。また全てのシルクがアイロンに対応しているわけではないため、事前に洗濯表示を確認しておきましょう。

それでは、シルクにアイロンをかけるときのポイントを見ていきましょう。シルクにアイロンを使う際は「温度」「あて布」「スチーム」に気をつける必要があります。

シルクにアイロンをかけるときのポイント

低めの温度に設定をする

先述したようにシルクは熱に弱い素材です。そのためアイロンをかけるときは、110度から130度を目安にできるだけ低温でかけるようにしましょう。シルクはしわになりやすい素材ではありますが頑固なしわにはなりにくく、低温でも十分にしわを取り除けます。またアイロンによっては生地ごとに設定を変えられるものもあるので、「シルク」の設定を選んでアイロンがけをするのもよい方法です。

あて布をする

シルクに直接アイロンをかけると生地が傷む原因になるため、あて布を使用するとよいでしょう。綿素材のハンカチや手ぬぐいをシルクの上に敷き、2.3秒ずつ押し付けるようにアイロンをあてるのがポイントです。力を入れすぎたり、同じ場所に長時間アイロンを当てないように注意しましょう。

スチームを当てない

シルクにアイロンをかけるときは、スチーム機能は使わずドライ設定で行いましょう。シルクは熱だけではなく水にも弱い素材のため、水滴で縮んでしまったり、水滴が落ちた部分がシミになったりする恐れがあります。どうしてもしわが取れない場合は霧吹きなどを使ってあて布を少し湿らせ、その上からアイロンをかけるのがおすすめです。

シルクにアイロンをかけるときの注意点

しわが取れないと、強くこすったり長い時間アイロンをあてたりしてしまいがちです。しかしお伝えしてきたようにシルクは熱に弱いため、短時間でスピーディーにアイロンをかけるよう心がけましょう。また毛羽立ちや摩擦を最小限にするために、太い糸の方向に沿ってアイロンをかけるのもポイントです。

シルクにアイロンをかけて起こりうる失敗例

続いては、シルクにアイロンをかけた際に起こりやすい失敗例をご紹介します。シルクにアイロンがけをする前にチェックしてみてください。

生地にシミができた

スチーム機能を使ってシルクにアイロンをかけると、水滴が落ちた部分がシミになってしまう可能性があります。シルクにアイロンがけをする際はスチーム機能は使わず、水がかからないように気をつけましょう。

生地が縮んでしまった

高温でアイロンがけをしたりアイロンがけの時間が長かったりすると、生地の傷みにつながります。場合によっては焦げができる恐れもあるため、シルクにアイロンをかける際は温度と時間に注意しましょう。

生地にテカリがでてしまった

シルクは元からツヤがある素材ですが、アイロンを強く当てすぎると不自然な光沢感があらわれることがあります。この場合は部分的に生地の表面がつぶれてしまっている状態のため、スチームを利用して繊維を起こす必要があります。

生地が変色した

同じ場所に長時間アイロンを当てたり、アイロンの温度が高すぎたりすると生地が変色するケースがあります。シルクは耐熱温度が低いため、あて布をする、低温でスピーディーに仕上げることを心がけましょう。

シルクのアイロンがけを失敗したときの対処方法

もしシルクのアイロンがけに失敗したら、どうしたらよいのでしょうか。ここではアイロンがけによってシルクが変色したり、シミ・テカリができてしまった際の対処法を解説します。

シミができたとき

スチームによってシミができてしまった場合は、霧吹きを使ってシルク全体を濡らして乾かしましょう。シミを増やしてしまわないように、なるべく細かい霧が出る霧吹きがおすすめです。それでもシミが取れなかった場合は中性洗剤を水で薄めてシミに塗り、タオルでポンポンと優しくふき取って乾かすとよいでしょう。

テカリができたとき

シルクにテカリができたときは、あて布の上からアイロンを少し浮かせるようにしてスチームを当てましょう。スチームによって生地が柔らかくなると、つぶれた繊維を起こしやすくなります。最後に洋服ブラシで軽くブラッシングして、表面を整えるのがポイントです。

変色したとき

シルクが変色してしまった場合は変色した部分を霧吹きで濡らし、ハケなどを使って薄くオキシドールを塗りましょう。乾く前に再びオキシドールを塗り、変色が薄くなるまで繰り返します。変色部分が薄くなったら陰干しをして完全に乾かし、温度と時間に注意しながら軽くアイロンを当てましょう。乾ききっていない部分があるとシミになる可能性があるため注意してください。

シルクの傷みが取れないときはクリーニングがおすすめ

ここまで、アイロンによってシルクが傷んでしまった際の応急処置方法をご紹介しました。しかし状態によっては、完全に元に戻すのは難しいケースもあります。自分での処置が不安な方や応急処置をしても状態が改善しなかった場合は、クリーニング店で相談するのがおすすめです。

アイロンを使わずにしわを伸ばす方法

最後に、アイロンを使わずにシルクのしわを伸ばす方法をご紹介します。アイロンを持っていない方や、アイロンを使うのが不安な方は参考にしてみてください。

お風呂場につるしておく

シルクのしわはアイロンがなくても、水分や蒸気があれば伸ばすことができます。入浴後の蒸気が充満しているお風呂場にシルクを干すと、水分を吸ってしわが伸びやすくなります。手間をかけずに簡単にしわを伸ばせるため、忙しい方でも取り入れやすいでしょう。お湯がかからない場所であれば、シルクを干してからシャワーを浴びても大丈夫です。しわが伸びたら風通しのよい場所で陰干ししましょう。

霧吹きをする

しわ部分を霧吹きで濡らし、手で引っ張ってしわを伸ばす方法もあります。霧吹きがない場合はハンカチやタオルを水で濡らして絞り、軽く叩きながらしわを伸ばしましょう。水の代わりにしわ取りスプレーや消臭スプレー、香り付けできるフレグランススプレーなどを使ってもOKです。

しわが伸びたら風通しのよい場所で干しましょう。早く乾かしたい場合は、扇風機やドライヤーを活用するのもよい方法です。ドライヤーで温風を当てながらしわを伸ばし、最後に冷風を当てるとしわが戻りにくくなりおすすめです。

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まとめ

シルクは基本的にはアイロンがけができる素材です。しかし熱・水に弱いため、高温で使用したりスチーム機能を使ったりするのは避けましょう。あて布を使いながら、110度～130度の低温でサッと当てるのがポイントです。

もしテカリやしみができた、変色したなどのトラブルが発生した場合は、霧吹きやオキシドールを活用して対処しましょう。それでも傷みが取れない場合は、クリーニングに出すのがおすすめです。またアイロンがない場合、シルクをお風呂場につるす、霧吹きで濡らす方法でもシワを伸ばせるためぜひ試してみてください。