新生児が寝ないのはどうして？母乳をずっと欲しがっているの？寝ない理由と対策方法を紹介

新生児のお世話は大変なことが多いものです。特に睡眠に関しては、よく寝てくれる赤ちゃんもいればなかなか寝ない赤ちゃんもいるため、ストレスや疲れを感じているママ・パパも多いのではないでしょうか。本記事では、新生児の赤ちゃんが寝ずに泣いてしまう理由を解説し、その対策方法についても紹介します。ぜひ、赤ちゃんのお世話の参考にしてください。

新生児が寝ない！母乳をずっと欲しがっているの？

新生児は、授乳後でもなかなか寝つかず、泣き止まなくなることもあります。母乳のみで育てている場合、欲しがるだけ授乳をしても問題ありませんが、それでも泣き止まないときは母乳が足りていない可能性があります。そのため、ミルクを少し足してみるのもよい方法です。また、夜に何度も起きてしまう赤ちゃんもいますが、その理由はさまざまです。これについては後ほど紹介していきます。

新生児期の睡眠の特徴とは

生まれたばかりの赤ちゃんは昼と夜の区別がなく、一般的に1日約16〜20時間寝るといわれています。昼夜問わず1〜2時間ほど起きて1〜4時間ほど眠るサイクルを繰り返すため、眠りが浅い「レム睡眠」の時間が多くなり、少しの刺激でも目を覚ましやすいのが、新生児期の睡眠の特徴です。また、一度にたくさんミルクを飲めないのですぐにお腹が空く、膀胱におしっこを溜められない、といった特徴からも、長い時間は眠れないといえます。

新生児が寝ないときに考えられる原因

新生児が寝ないとき、「おなかが減っている」以外で考えられる理由を7つ取り上げて解説します。

おむつが汚れている

新生児が寝ないのは、おむつ汚れが原因になっている可能性があります。おむつが汚れていて不快ではないか、しっかり確認しておくことが重要です。

刺激に敏感に反応している

明るさや音の刺激に敏感に反応する赤ちゃんもいます。特に新生児は眠りが浅く、敏感な赤ちゃんは少しの刺激でも目を覚ましてしまうことが多いです。刺激の例として、周囲の光量や物音、着ている服や寝具の肌触りなどが挙げられます。また、抱かれているときは安眠していてもベッドに移すと目を覚ましてしまう場合、姿勢の急な変更や温度差に敏感に反応していると考えられます。

室温が適切ではない

新生児は、体温調節機能が未熟です。そのため、なかなか寝ない場合は、部屋が暑すぎたり寒すぎたりしている可能性があります。適切な室温を心がけ、赤ちゃんの衣服やかける布団にも注意が必要です。

不快感を伝えようとしている

新生児は泣くことによって自分の不快感を伝えようとします。そのため、おむつ汚れだけでなく、肌着がかゆい、おむつの止め方が合わない、といったさまざまな不快感で泣く場合も多いです。縫い目やタグでも不快に感じることがあるので、着せる服の内側も念入りに確認しておきましょう。

体調があまりよくない

鼻が詰まっている、げっぷがうまくできていない、うんちが溜まっている、といった身体の不調を感じているときも寝付きづらくなります。また、体調がよくない場合はぐずったり泣いたりするケースも多いので、気を付ける必要があります。

日中に刺激を多く受けている

日中に刺激を多く受けると、脳が興奮状態になって寝付けなくなる場合があります。特に、目がよく見え始める生後2〜3ヶ月の赤ちゃんは脳への刺激を受けやすいといわれています。

うまく寝ることができない

生まれたばかりの赤ちゃんは、母親の胎内からまったく異なる環境に適応しようと奮闘している最中です。眠りの習慣も赤ちゃんそれぞれで、中には寝つきの悪い子もいます。周囲の不快な要素をすべて解消しても泣き止まないときは眠気のサインかもしれないので、そっと見守ってあげることも大切です。

なかなか寝ない新生児の対処法

なかなか寝ない新生児にはどのように対応すればよいのでしょうか。ここでは、対処法を5つ取り上げて解説します。

不快感を取り除く

新生児がなかなか寝ない場合、まずは不快感を取り除いてあげることが大切です。おむつが濡れていないか、おむつがきつくないか、肌着がかゆくないかなど、不快と感じている箇所がないかを確認しましょう。

寝室の温度を調節する

寝室は、赤ちゃんの睡眠に適した室温・湿度になるように調整します。夏場は26〜28度、寒い季節は20〜23度程度に保ち、特に冬は夜間の温度低下に気を付けることが重要です。新生児期は体温調節機能が未発達なため、大人より衣服を1枚多めにするのが基本ですが、暑い時期は肌着だけでも構いません。寝具は季節に応じて調整するとよいですが、着せすぎや布団の掛けすぎはかえって不快になることもあるので注意が必要です。

寝室は静かに暗くする

刺激に敏感な赤ちゃんは音や光で目を覚ましてしまうため、寝室は極力暗く、静かにできるように工夫しましょう。遮光カーテンの利用はもちろん、エアコンなどの動作ランプにもカバーを掛けて点滅をわかりにくくしておくことをおすすめします。

夜の授乳は暗いまま行う

新生児は胃が小さく、一度に多くのミルクを飲むことができないため、2〜3時間ごとの頻繁な授乳が必要です。夜中に授乳の時間が来たときは暗いままで行うことで、授乳後眠りやすくなります。また、夜間でも赤ちゃんを起こして授乳するよう医療機関から指導される場合がありますが、このときも部屋は暗めに保ち、授乳時だけ柔らかな明かりを使用するようにしましょう。

生活リズムをつくる

赤ちゃんの規則正しい生活リズムをつくるには、体内時計の調整が重要です。朝6〜7時頃にはカーテンを開けて自然光を取り入れ、昼間は生活音が聞こえるリビングで過ごし、夜は暗くて静かな環境を整えることで、昼夜の区別を体感させることができます。このような環境の違いを通じて、徐々に赤ちゃんの体内時計が整っていくといわれています。

【月齢別】新生児期以降の赤ちゃんの睡眠の特徴と寝ない理由

ここでは、新生児期以降の赤ちゃんの睡眠の特徴と寝ない理由を月齢別で紹介します。

生後2～6ヶ月

生後2〜6ヶ月の赤ちゃんの睡眠の特徴と寝ない理由は次の通りです。

特徴

この時期は、だんだん夜にまとめて寝るようになり、8時間ほどは夜に眠れるようになるのが特徴です。ただし、夜間授乳はまだ必要でしょう。日中は2時間ほどのお昼寝を3回くらい繰り返すことが多いですが、夜の睡眠時間が増えるにつれて、お昼寝の時間も徐々に短くなっていきます。

寝ない理由

この時期の赤ちゃんがうまく寝れない理由として、日中に刺激を多く受けている、昼寝をしすぎている、朝起きるのが遅いなどが挙げられます。また、夜にまとまって寝られるようになりますが、夜泣きが出てくる赤ちゃんもいます。朝はしっかりと起こして明るい部屋で過ごし、生活リズムを整えることが大切です。

生後6～12ヶ月

生後6～12ヶ月の赤ちゃんの睡眠の特徴と寝ない理由は次の通りです。

特徴

生後6〜12ヶ月になると夜に8時間程度はまとまって眠れるようになり、夜間授乳も必要がなくなります。また、お昼寝の時間・回数が減り、30分〜2時間程度のお昼寝を2〜3回行うように変化していきます。

寝ない理由

この時期は、離乳食が始まることで生活リズムが変化し、睡眠リズムも崩れやすくなりがちです。また、ずりばいやハイハイが始まるため、日中に多くの刺激を受けて上手に眠れなくなることもあるでしょう。日中によく遊ぶようになると、お昼寝の時間が遅くなってしまうことがあります。お昼寝が夕方以降にずれこむことで、夜に寝つきが悪くなる場合もあるので注意が必要です。

新生児期以降の寝かしつけのコツ

ここでは、新生児期以降の寝かしつけのコツを3つ取り上げて解説します。

生活リズムを整える

朝は必ず明るい光を取り入れ、日中は積極的に外出して活動的に過ごし、生活リズムを整えることが大切です。外気に触れることで自然な疲れが生まれ、夜の睡眠の質が高まります。特に生後半年以降は、夕方以降昼寝をしないことで夜間の睡眠パターンが整いやすくなり、だんだんと夜にまとまって眠れるようになります。

入眠儀式を決める

眠るまでの流れを習慣化することで、赤ちゃんは自然と「寝る時間」を理解しやすくなります。例えば、入浴後の授乳、そして部屋の明かりを少し落として穏やかな環境をつくり、最後に部屋を暗くするなどの一連の流れを習慣化することで、スムーズな入眠へとつながるでしょう。

眠る前にスキンシップをとる

就寝前のひとときを使って、ゆったりと絵本を読んだり、優しくマッサージをしたり、子守歌を歌ったりすることで、赤ちゃんはリラックスした状態で眠りにつけます。このような温かいスキンシップの時間は、赤ちゃんに安心感を与え、質の良い睡眠を促します。

赤ちゃんの寝かしつけで困ったときの相談先とは

なかなか寝ない赤ちゃんで困る、体調不良でないのか心配、といった場合は、一人で抱え込まずに相談できる機関を利用するのもおすすめです。相談先としては、医療機関（産婦人科、小児科）、保健センター、児童家庭支援センター（子ども家庭支援センター）、自治体の子育て窓口などがあります。

赤ちゃんのお世話をするママの疲れをとることも大切

特に新生児期の赤ちゃんには、昼夜問わずお世話が必要です。そのため、寝不足になっている方も多いのではないでしょうか。疲れの蓄積は、産後うつなどの原因にもなります。寝心地のよいマットレスや枕を使ったり、肌ざわりのよいパジャマを使用したりすることで睡眠の質を向上させ、疲れを取りやすくするとよいでしょう。

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まとめ

新生児期は昼夜の区別がなく眠りも浅いため、少しの刺激でも目覚めやすい時期です。眠れない原因は、おむつが汚れている、刺激に敏感に反応しているなどさまざまです。対処法として、不安感を取り除く、適切な室温管理、生活リズムを整えることが大切です。また、寝る前のスキンシップも赤ちゃんに安心感を与え、良質な睡眠につながります。赤ちゃんの寝かしつけで困った際は医療機関などに相談し、快適な寝具を使って疲れをとるようにすることをおすすめします。