エフ・フォースター（F☆☆☆☆）とは？シックハウス症候群を防ぐ家具や寝具の選び方

ベッドフレームやマットレスなどを購入する際に、エフ・フォースター（F☆☆☆☆）の表示を見かけ、何を表すマークなのか疑問に感じている人は多いのではないでしょうか。なかには、寝ている間ずっと身体に触れている寝具には、安心できる製品を選びたいと考え、エフ・フォースターについて調べている人もいるかもしれません。

そこで今回は、エフ・フォースターの概要を紹介します。シックハウス症候群の発症リスクを抑える寝具の選び方も紹介しているので、安心して使える商品を探している人も、ぜひ参考にしてみてください。

エフ・フォースター（F☆☆☆☆）とは？

エフ・フォースター（F☆☆☆☆）は、ホルムアルデヒドの発散量が極めて少ないと判定された製品に付けられるマークです。ホルムアルデヒドの発散量に応じて、エフ・スリースター（F☆☆☆）のように星の数が変わり、星の数が多いほど発散量が少ない証明となります。

ホルムアルデヒドは、目と鼻のかゆみ、吐き気などの症状を引き起こす「シックハウス症候群」の原因物質の一つとされています。そのため、エフ・フォースターの表示の有無を確認することで、シックハウス症候群の発症リスクの低い製品かどうかを判断できるのです。

エフ・スター認定の対象

エフ・スターの認定を受けなければならないのは「建築基準法に基づくシックハウス対策に係る規制」によって定められた使用制限のある建築材料です。エフ・フォースターの対象となる建築材料は以下の通りです。

• 合板
• 構造用パネル
• 集成材
• ミディアムデンシティファイバーボード
• 単板積層材
• パーティクルボード
• 接着剤
• 塗料　など

これらの建築材料は、ベッドなどの家具にも使われている可能性があります。そのため、建築基準法のホルムアルデヒド規制が厳しくなるにつれて、家具のホルムアルデヒド対策も重視されるようになりました。それに伴い、エフ・フォースターやエフ・スリースターの認定を取得することで、消費者の安全面に考慮された製品であることを示すメーカーが見られるようになりました。

他の規格との違い

先述した通り、エフ・スター認定はホルムアルデヒドの発散量に応じて星の数が異なります。エフ・フォースターと他の規定との違いは以下の通りです。

寝具がシックハウス症候群の原因になることがある

先述した通り、ベッドやマットレスなどの寝具にも、ホルムアルデヒドを含む材料が使われている場合があります。寝具に含まれるホルムアルデヒドが少しずつ室内に放出されれば、シックハウス症候群を引き起こすリスクがあるでしょう。

シックハウス症候群の主な症状は以下の通りです。

• 目のチカチカやかゆみ
• 鼻の痛みや乾燥、鼻水
• のどの痛みや乾燥、せき
• 皮膚のかゆみや乾燥
• 頭痛
• 目まい
• 吐き気
• 倦怠感

シックハウス症候群の発症を防ぐためには、ホルムアルデヒドの放出量が少ないエフ・フォースターの認定がある寝具を選ぶことが大切です。寝具を購入する際は、エフ・フォースターの表示があるのかを確認しておきましょう。

シックハウス症候群を起こさない寝具の選び方

寝具を選ぶ際は、シックハウス症候群を引き起こさないためにエフ・フォースターのマークの他にチェックしたい項目があります。ここからは、ホルムアルデヒドの発散量が少ない傾向にあるベッドフレームやマットレスの選び方を紹介します。

国産の寝具を選ぶ

海外製のベッドフレームやマットレスは、各国の基準で製造されており、なかにはホルムアルデヒドに関する記載がない国もあります。また、全ての輸入家具が販売前にホルムアルデヒドの発散量を検査されているわけではありません。

そのため、知らず知らずのうちに大量のホルムアルデヒドを含む海外製の寝具を購入してしまうリスクも考えられます。国産の寝具に絞ることで、シックハウス症候群の発症リスクが低い寝具を選びやすくなるでしょう。

認定マークがあるか確認する

全日本ベッド工業会は、消費者が安心して寝具を選べるようにベッドフレームやマットレスの品質や安全性に関する基準を設けています。基準を満たしたベッドフレームには「フレーム環境基準」、マットレスには「衛生マットレス」の認定マークが付けられています。

フレーム環境基準の認定マークがあるのは、エフ・フォースターまたはエフ・スリースターに該当する低ホルムアルデヒドの材料が使われている製品のみです。また、衛生マットレスは、全日本ベッド工業会が定めたホルムアルデヒド溶出量の基準を満たしたマットレスだけに付けられます。

国産の寝具のなかでも、フレーム環境基準や衛生マットレスの認定マークがある製品を選べば、よりシックハウス症候群の発症リスクを抑えられるでしょう。

購入先のホームページを確認する

ホルムアルデヒドにおける独自の規制や対策を設けているメーカーがあるので、購入前にホームページなどで確認してみるのもおすすめです。商品ページだけでなく、メーカーごとの取り組みを確認すると、より安心して選びやすくなるでしょう。

家具を搬入したあとは換気することが大切

家具から放出されるホルムアルデヒドは、換気をすることで室外に排出できます。シックハウス症候群の対策になるので、ホルムアルデヒドの放出量がわからない家具があり、不安に感じる場合は換気をするのがおすすめです。

エフ・フォースターの家具を選んだ場合も、搬入後は必ず換気をしましょう。エフ・フォースターはホルムアルデヒドの放出量がゼロであるという認定ではなく、少量であることを示すものです。また、検査時にはエフ・フォースターを満たす基準の製品であっても、温度が上がることでホルムアルデヒドの放出量が増える可能性があります。

ホルムアルデヒドの放出量に配慮した製品を選ぶだけでなく、定期的に換気をすることで、シックハウス症候群の発症リスクを抑えられるでしょう。

シックハウス症候群の疑いがある場合は医療機関や自治体に相談する

シックハウス症候群の症状が見られる場合は、医療機関や自治体に相談しましょう。医療機関は、アレルギー科や内科などの専門医を受診するのがおすすめです。シックハウス症候群の相談窓口を設置している自治体もあるので、症状が悪化する前に相談することが大切です。

まとめ

エフ・フォースターは、ホルムアルデヒドの発散量が極めて少ないと判定された製品に付けられるマークです。ホルムアルデヒドはシックハウス症候群の原因物質とされているため、可能な限りエフ・フォースターの製品を選ぶことが大切です。

寝具を選ぶ際は、エフ・フォースターの認定だけでなく、国産の製品を中心に選び、全日本ベッド工業会独自のマークがあるかどうかも確認すると安心して使える寝具を購入できるでしょう。