マットレスのへたり・へこみの対処法3選！原因やへたりにくいマットレスも紹介

マットレスのへたりが生じたとき、マットレスの向きを入れ替えたり、タオルを使ったりすることで対処できる場合があります。へたったマットレスを長期間使っていると、腰痛の原因となったり睡眠の質が下がったりするかもしれません。身体に悪影響を与えないようにするためにも、マットレスのへたりを見つけたときは応急処置を行うようにしましょう。

この記事では、マットレスのへたりの原因や対処法を説明しています。マットレスのへたりが気になる方は、参考にしてみてください。

マットレスのへたりの原因とは？

マットレスのへたりの原因には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは2つの原因を紹介します。

主な原因は寝ている間の体圧

マットレスのへたりの主な原因は、寝ている間の体圧です。私たちは寝ているとき、仰向けや横向き、うつ伏せなど、自分にとって寝やすい姿勢で寝ているはずです。毎日同じ姿勢で寝ていると、長期間にわたってマットレスの同じ場所に身体が当たり続けます。マットレスの同じ場所に圧力がかかり続けることで、へたりにつながります。

寝ている間の姿勢は、その人の癖があるため変えるのが難しいでしょう。そのため、寝ている間の体圧によるマットレスのへたりは避けられないといえます。

使っているマットレスの密度が低い

ウレタンマットレスの場合、使っているウレタンの密度がへたりの原因となっていることも考えられます。マットレスの密度とは内部の素材の密度（比重）のことで、耐久性を表します。中がスカスカの素材では耐久性が弱く、中の素材がぎっしり詰まっていて密度が高い状態であれば、耐久性が高くなりやすいでしょう。

一般的に高反発マットレスは密度が高い傾向がありますが、高反発でも密度が低いマットレスを選ぶとへたりやすい可能性があります。

マットレスの種類別の寿命

マットレスの寿命の目安は、以下のようになっています。使い方や使用頻度によっても寿命が異なってくるため、あくまで参考としてとらえてください。

マットレスの種類	寿命
ポケットコイル	約10年
ボンネルコイル	約10年
低反発	約3～5年
高反発	約5～7年
ファイバー	約3～5年
ラテックス	約6～8年

ポケットコイルはコイルをひとつずつ袋に入れて敷き詰めたマットレス、ボンネルコイルはコイルを連結させたマットレスです。ウレタンは、ポリウレタンなどを発泡させた素材で、弾性が低いものを「低反発」、高いものを「高反発」と呼びます。ファイバーマットレスは、ポリエチレンを繊維（ファイバー）状にして作られたマットレス、ラテックスマットレスは樹液を原材料に作られたマットレスです。

マットレスのへたりを感じた場合は、上記の寿命に関わらず交換時と考えましょう。

マットレスのへたりの対処法

マットレスはいつか寿命を迎えますが、へたりを感じたからといってすぐに買い替えられないこともあるでしょう。ここでは、マットレスのへたりを感じたときにできる対処法を紹介します。へたりを見つけたときはこれらの対処法を行ってみてください。

マットレスの上下・裏表を入れ替える

マットレスのへたりは、寝るときの体圧のかかり方が原因であることが多いです。体圧によるへこみが一箇所に集中するのを防ぐためには、マットレスの上下や裏表を入れ替えるとよいでしょう。

裏表がないマットレスの場合、へたりを感じたら裏返して使うことで、寝心地がよくなるかもしれません。

しかしマットレスによっては、上下や裏表を入れ替えられないものもあります。その場合は買い替えを検討しましょう。

へたりが気になる箇所にタオルなどを敷く

へたりが気になる箇所にタオルなどを置くと、へたりが気にならなくなる可能性があります。マットレスがへこんでいる箇所を確認し、へこみに合った厚さのタオルを敷いてみてください。マットレスのへこみを解消することで、寝心地が改善するかもしれません。

一方でタオルを敷いた上に寝ると、寝返りをうったときにタオルがずれる可能性があります。タオルを敷くのはあくまで応急処置として対応しましょう。

敷きパッドやトッパーを使用する

へたりが気になる箇所にタオルを置くのは、応急処置だと考えるのがよいでしょう。できれば、敷きパッドやトッパーを使って対処するのがおすすめです。敷きパッドやトッパーは、マットレスの上に乗せて寝心地を改善するための寝具です。

タオルを敷いた上に敷きパッドやトッパーを敷くと、タオルの凸凹が少なくなり、違和感を改善できる可能性があります。寝返りによるタオルのずれも緩和できるでしょう。

へたりが生じたマットレスを使い続けるとどうなる？

へたりが生じたマットレスを使い続けると、身体に悪い影響をもたらします。ここでは、へたったマットレスを使い続けたときに起こりうる内容を説明します。

腰痛の原因になる

へたったマットレスを長く使うと、腰痛の原因になる可能性があります。マットレスに身体が当たる部分がへこみ、マットレスの形が変化するためです。腰の部分が深く沈み込んで腰痛になりやすいため、マットレスのへたりを感じたら買い替えや上述した対処法を行うようにしましょう。

身体のバランスが悪くなる

マットレスにへたりによって寝るときの姿勢が悪化し、身体全体のバランスが悪くなる可能性があります。身体のバランスが悪くなって頭痛や肩こりなど様々な不調を引き起こしてしまうかもしれません。へたりを見つけたら放置せず、マットレスの向きを上下・裏表を入れ替えるなどするようにしてください。

睡眠の質が下がる

マットレスにへたりがある状態で寝続けると、睡眠の質が下がります。マットレスの形が変化して姿勢が悪化し、身体に負担がかかりやすくなるためです。寝返りがしづらくなって血流の悪化につながり、疲れがとりにくくなるかもしれません。

良質な睡眠をとるためにも、マットレスのへたりを感じたら対策を講じるようにしましょう。

マットレスの買い替えを検討するタイミングの目安

身体に負担をかけないようにするためにも、寿命を迎えたマットレスは買い替えを検討しましょう。マットレスの買い替えを検討するタイミングには、以下のようなものがあります。以下にあてはまる場合は、マットレスの買い替えを検討してみてください。

寝心地が悪くなった

寝るときに姿勢をとりづらくなるなど、寝心地の悪さを感じた場合はマットレスのへたりが原因かもしれません。マットレスの中央部分など、腰やお尻が当たる部分がへこんでいる場合は、へたりによって寝心地が悪くなっている可能性があると考えましょう。

寝心地が悪いままにマットレスを使い続けると、身体に負担がかかりやすくなります。

横になった時にコイルが身体に当たる

ポケットコイルやボンネルコイルのマットレスの場合、横になってコイルが身体に当たっていたら、マットレスが寿命を迎えている可能性があります。マットレス内のバネが劣化して曲がったり、コイルを覆う素材が劣化したりしているためにコイルが身体に当たりやすくなります。

きしむ音がする

コイルマットレスからコイルのきしむ音がする場合は、買い替え時と考えましょう。マットレス内のバネの劣化に伴い、曲がったりへたったりしている可能性があります。きしむ音がする場合、マットレス上で寝返りをうつと音がして寝心地が悪くなります。睡眠の質の悪化にもつながるため、買い替えを検討してみてください。

マットレスの反発力がなくなった

購入時と比べてマットレスの反発力が無くなった場合、マットレスが寿命を迎えているかもしれません。マットレスに身体の跡がついていたり、へこんだまま形状が戻らなかったりする場合は、反発力がなくなったと考えましょう。

反発力がないマットレスで寝続けると、マットレスが身体を支えきれず姿勢が悪くなります。

マットレスにカビが生えてしまった

マットレスにカビが生えている場合は寿命と考えて買い替えましょう。カビはマットレスの裏側につくことが多いです。

カビが生えたマットレスを使い続けるとアレルギー症状を引き起こす可能性があります。カビを取り除けば使い続けられますが、量が多い場合は買い替えたほうがよいでしょう。

へたりにくいマットレスの選び方

マットレスを長く使うために、へたりにくいマットレスを使いたいと考える方もいるかもしれません。ここでは、へたりにくいマットレスの選び方を紹介します。マットレスを買い替える際の参考にしてみてください。

コイル系のマットレスを選ぶ

ポケットコイルマットレスやボンネルコイルマットレスなど、コイル系のマットレスは耐久性が高く、長持ちする傾向があります。質がよいものを選ぶと、コイルを覆う詰め物が丈夫に作られており、へたりにくい可能性が高いです。

詰め物の質が高いマットレスを選ぶ

コイルマットレスのコイルは、ある程度の耐久性を期待できます。しかし、コイルそのものの耐久性がよくても上層の詰め物の質が悪ければ、詰め物がへたってマットレスの寿命が短くなる可能性があります。

コイルマットレスを選ぶ場合は詰め物がしっかりしていることを確認しましょう。

復元率と密度が高いマットレスを選ぶ

マットレスの復元率とは、マットレスを繰り返し圧縮させたあとに「形状がどのくらい元に戻るか」を数値化したものです。復元率が高いということは反発力が高いということであり、マットレスを長く使える可能性が高いでしょう。

また、密度が高く中身が詰まったマットレスのほうが長持ちしやすくなります。復元率は90％以上、密度は30D以上を目安とするとよいでしょう。

保証期間が長いマットレスを選ぶ

保証期間が長ければへたりにくいというわけではありませんが、適切な使い方をしていたにも関わらずへたりが生じたときのために、保証をしてくれる商品を選ぶとよいでしょう。

保証期間が長ければ長持ちするとは限らないため、保証内容や素材も合わせて確認しながら選んでみてください。

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マットレスを長持ちさせるためのポイント

マットレスをできるだけ長く使うために、普段から気を付けたほうがよいポイントがあります。ここでは、マットレスを長持ちさせるためのポイントを4つ紹介します。

定期的にマットレスのローテーションを行う

マットレスを長持ちさせるために、マットレスの裏表や上下を、定期的にローテーションさせて使いましょう。ローテーションさせることで、身体が当たって生じるマットレスのへこみの進行を緩和させることができます。裏面を使用できないマットレスの場合は、上下だけでも入れ替えるのがおすすめです。

敷きパッドやマットレスプロテクターを使う

敷きパッドやマットレスプロテクターを使うと、マットレスのへたりの進行を遅らせることができます。敷きパッドやマットレスプロテクターは、ダニやホコリからマットレスを守る効果もあります。定期的に洗濯して清潔に保つようにしましょう。

使わないときはマットレスを壁に立てかけて湿気対策をする

マットレスを使わないときは壁に立てかけて湿気対策をしましょう。マットレスを湿気から守ることでカビの繁殖を防ぎ、長持ちさせることができます。また、マットレスにカビが繁殖するとアレルギー症状を引き起こす可能性もあるため、アレルギー対策の面でもマットレスを清潔に保つようにしましょう。

本来の用途以外に使わない

マットレスは”寝る”ことを前提に作られているため、本来の用途以外の使い方をすると思わぬタイミングで中のコイルが壊れたり、劣化したりすることがあります。マットレスの上で飛び跳ねる、重たい荷物を置きっぱなしにするなど、本来の用途以外の使い方をしないようにしましょう。

まとめ

マットレスのへたりには、寝ている間の体圧や使っているマットレスの密度などが原因にあげられます。へたりが生じたマットレスを使い続けると、腰痛になったり睡眠の質が下がったりする可能性があります。マットレスのへたりを感じたときは、上下・裏表を入れ替える・タオルを敷くなどして対応しましょう。敷きパッドやマットレストッパーを使うと、タオルを敷いたときの凸凹も解消しやすくなります。

マットレスを長持ちさせるには、上下・裏表を定期的にローテーションしたり、使わないときに壁に立てかけて湿気対策をしたりするのがおすすめです。