背中が痛くならないマットレスの選び方とおすすめ商品を徹底解説！

朝、起きた時に「背中が痛い」と感じることはないでしょうか。スッキリと朝を迎えたいのに、起きがけで身体が痛いと気分も下がってしまいます。もしかしたら、今使っているマットレスにその原因があるかもしれません。自分に合ったマットレスを選ぶことで、改善される可能性が高まるでしょう。

今回の記事では、背中が痛くならないマットレスの選び方と、おすすめの商品をご紹介します。

寝起きに背中が痛くなる原因とは？

寝起きに背中が痛くなるのは、主に睡眠中の姿勢が原因です。悪い姿勢で寝ていると血液やリンパの流れが滞り、筋肉に乳酸などが溜まって凝り固まります。それによって、痛いと感じられてしまうのです。

寝姿勢を正せる寝方としては一般的に仰向けがおすすめですが、どれだけ寝方を工夫しても背中の痛みが改善しない場合、マットレス自体が原因かもしれません。マットレスが合わず、寝ている間に良い姿勢がとりにくくなっている可能性があります。

マットレスが身体に合わないことで起こる他の不調

自分の身体に合わないマットレスを使い続けることで、背中の痛み以外にも不調が起こりがちです。ここでは、背中以外でよく起こる身体の不調について説明します。

腰の痛み

背中と同様に痛みを感じやすいのが、腰の部分です。起床時に、背中と腰の両方が痛むケースも多いでしょう。

腰が痛む原因で特に多いのが、マットレスが柔らかすぎる、ということです。柔らかいマットレスは、寝る時は心地良いものですが、寝ている間に腰が沈んで姿勢が悪くなります。一方、硬すぎるマットレスでは、腰のくびれ部分との間に隙間ができ、支えがないため負担がかかってしまいます。まっすぐな背中とは異なり、腰はくぼんだ状態のため、より慎重なマットレス選びが重要です。

肩こりや頭痛

肩こりや頭痛も、マットレスが身体に合わないことで起こる不調の一つです。

例えば、マットレスが硬すぎる場合、肩や後頭部が圧迫されてコリや痛みにつながります。また通常、こういった圧迫を防ぐために自然に寝返りを打つものですが、マットレスが柔らかすぎると身体が沈み込んで寝返りがうまく打てません。結果的に長時間の圧迫になってしまいます。柔らかすぎても硬すぎても肩や頭部に負担がかかるため、適切なマットレスを選ぶ必要があります。

知っておきたいマットレスの種類と特徴

マットレスにはさまざまな種類があり、形状や材質などによって特徴が異なります。自分に合ったマットレスを的確に選ぶには、種類やその特徴を把握しておくことが重要です。

ここでは、主なマットレスの種類を挙げ、それぞれについて詳しく解説していきます。

スプリングマットレス

スプリングマットレスは、中にスプリング（ばね・コイル）が入っているマットレスです。スプリングマットレスには大きく分けて、「ボンネルコイル」と「ポケットコイル」の2種類があります。この2つは構造が異なるため、違いを把握しておくと、マットレス選びに役立ちます。

それぞれについて紹介します。

● ボンネルコイルマットレス

ボンネルコイルマットレスは、一つひとつのコイルを複雑に連結させて「面」とし、ウレタンなどを被せたマットレスです。コイルでできた面で身体全体を支える構造なので、寝心地はやや硬めになります。身体が沈み込みにくく、寝返りが打ちやすい点と優れた耐久性が特徴です。また、コイルの周りに空間が空いていることから、通気性も抜群です。

● ポケットコイルマットレス

ポケットコイルマットレスは、1個ずつ不織布の袋に入ったコイルが敷き詰められたマットレスです。身体をコイル1個1個の「点」で支える構造になるため、体圧分散性に優れているところが特徴になります。背中や腰に沿ってしっかりフィットするので、理想的な寝姿勢が保てるでしょう。硬さはコイルの数によって変化しますが、ボンネルコイルマットレスより柔らかい寝心地が体感できます。

ウレタンマットレス

ウレタンマットレスは、中にポリウレタンフォームが入ったマットレスのことです。ポリウレタンフォームは、ウレタン樹脂に発泡剤を加えて発泡させた素材で、気泡の大きさや密度などによって硬さに違いがあります。

また、ウレタンマットレスには大きく分けて、身体を包んで沈み込む「低反発」タイプと沈み込みが少ない「高反発」タイプがあり、その二つの特徴をおさえておくことが重要です。それぞれについて説明していきます。

● 低反発ウレタンマットレス

低反発ウレタンマットレスは、反発力の少ない低反発ウレタンを使用したマットレスです。身体の圧に合わせてゆっくり沈み込むタイプで、柔らかくふんわりした寝心地が楽しめます。包み込まれるような優しいぬくもりを感じられる一方、背中や腰が深く沈み込むことで正しい寝姿勢が保てない、といったデメリットがあります。また、変形する幅が広いため、耐久性が低く、比較的へたりやすいと言えます。

● 高反発ウレタンマットレス

高反発ウレタンマットレスは、JIS規格で反発弾性50％以上の高反発ウレタンを使用したマットレスです。身体が沈み込みにくい適度な硬さで、寝返りが打ちやすい点が特徴となっています。背中や腰がしっかり支えられるため、寝ている時も正しい姿勢を保つことができ、沈み込みによる身体の痛みを自覚している方に最適です。低反発に比べて、耐久性の高さもメリットです。

高反発ファイバーマットレス

繊維状のポリエチレンを絡めるようにして作られているのが、高反発ファイバーマットレスです。高反発ウレタンマットレス相応の適度な反発力があり、寝返りの打ちやすさと腰に負担がかかりにくい点が特徴です。また、最大のメリットとして、通気性の良さが挙げられます。空気の通りが良いため、湿気が溜まりにくく夏でも爽やかです。さらに、ほとんどのマットレスは洗えない素材でできていますが、高反発ファイバー素材は洗うことができます。気軽に丸洗いができて大変便利です。

ラテックスマットレス

ラテックス素材のマットレスは、ゴムの木から採取された樹液が原料のマットレスです。ゴム特有の弾力性とソフトな柔らかさを兼ね備えており、理想的な体圧分散性を誇ります。また、天然素材で作られているため、自然抗菌作用に優れており、ダニやホコリの発生を抑制します。形が崩れにくく、耐久性が高い反面、重くて通気性の悪いところがデメリットと言えるでしょう。日本ではあまり一般的でないことから、取り扱いが少なく、価格も高い傾向があります。

背中が痛くなりにくいマットレスの選び方

では、背中が痛くなりにくいマットレスはどうやったら選べばいいのでしょうか。選び方のポイントを5つ紹介します。

ゆったり眠れるサイズを選ぶ

マットレスは、ゆったり眠れるサイズのものを選びましょう。自分の体格や一緒に寝る人数とマットレスの大きさが合っていなければ、自由に寝返りを打つことができません。背中や腰を痛めないためにも、ゆとりをもって寝返りが打てる大きさが大切になります。

例えば、幅97cm・長さ195cmのシングルサイズだと、大柄な男性は寝返りが打ちにくいです。この場合、セミダブルサイズをおすすめします。また、普通体型の人でも、ゆとりを重視してワンサイズ上のマットレスを選ぶと安心です。

大人が2人で寝る場合も通常はダブルサイズですが、1人あるいは2人共ひんぱんに寝返りを打つタイプなら、余裕をもってクイーンサイズにしても良いでしょう。

メーカーやマットレスの種類によっては少し大きさが違うことがあるので、実際に見たり寝転んだりして確認してから購入すると失敗しません。

体圧分散性の高いマットレスを選ぶ

「体圧分散性」とは、身体にかかる圧力を分散し、一部に対して極端にかかる負担を和らげる性質のことを指します。寝ている時は、頭や腰など出っ張った部分に対して圧力がかかり、その部分の血流が悪くなって痛みやコリに直結しがちです。体圧を分散することによって、マットレス全体に均一に身体の圧力がかかり、一部に負担がかかるのを防ぎます。このことからも、体圧分散性は身体への負担に大変重要なポイントだと言えます。

ただし、体圧分散性が高いからと言って必ずしもいいマットレスというわけではありません。体圧分散に優れていても、あまりに柔らかすぎるマットレスでは身体が沈み込みすぎて、寝返りが打ちづらくなるでしょう。寝返りが打てないと長時間同じ姿勢で眠ることになるため、結局痛みやコリを引き起こしてしまいます。あくまで、体圧分散性はマットレス選びの一つの目安という点に注意しましょう。

寝返りの打ちやすい素材を選ぶ

マットレスの選び方の一つとして、寝返りの打ちやすい素材を選ぶことが挙げられます。なぜなら寝返りには、「同じ部位に圧迫がかかるのを防ぐ」「筋肉疲労を防ぐ」「蒸れを防ぐ」といったさまざまなメリットがあるからです。このように、寝返りの打ちやすさはマットレスに欠かせないポイントですが、特に低反発の素材と高反発の素材で差が出てきます。例えば、低反発すぎる素材を使ったマットレスでは身体が沈み込んでしまい、うまく寝返りが打てません。寝返りの打ちやすさから言えば、高反発ウレタンマットレスがおすすめです。

また、数ある高反発ウレタンマットレスの中から自分に合ったものを選ぶには、マットレスの反発弾性と体重を参考にすると良いです。反発弾性は、消費者庁が定めているニュートン（N）の表示で確認でき、高反発マットレスは110N以上のマットレス（表示名：かため）になります。そして、体重が50kg～80kgの大人の場合、140N～170Nを目安にします。小柄な女性や子どもなら100N前後、大柄な方なら170N以上をおすすめします。これらを参考にして、身体が沈んでしまったり、浮きすぎたりしないようなマットレスを選ぶことが大切です。

厚みのあるマットレスを選ぶ

薄いマットレスを使っていて底付き感がある場合、背中が痛い原因になっている可能性があります。薄いマットレスを使っていると身体が床に付き、寝ている間に背中に負担がかかってしまうため、体重にもよりますが、最低でも10cm以上の厚みは必要です。標準的な厚みである10～14cmのマットレスは、底付きを感じにくく、快適に眠ることができます。さらに寝心地の良さを求めるなら、15～19cmの厚さのものがおすすめです。

耐久性で選ぶ

耐久性がないマットレスは、使っているうちにへたってきて、底付きを感じやすくなったり、うまく寝返りが打てなくなったりすることがあります。耐久性は価格と比例します。あまり安価すぎるマットレスは耐久性がなく、結局すぐ買い換えをしなくてはいけません。また、マットレスの耐久性の目安は、D(kg/m2)という密度の表示で確認可能です。激安のマットレスはだいたい10～15Dで耐久年数は1～2年ほどですが、30D以上のマットレスでは耐久年数は5～10年ほどになります。

また、マットレスの耐久性は使い方によっても変わってきます。身体に当たる面を上下・裏表と変えながら使うことでへたりを防ぐことができます。定期的なローテーションで長く耐久性を保つことも可能です。

今あるマットレスを使いたい方にはトッパーがおすすめ！

背中が痛くて困っているなら、自分に合ったマットレスに変えるのが一番の解決方法です。しかし、予算などの都合で買い替えが難しいという方も多いのではないでしょうか。このような場合、トッパーの導入がおすすめです。

トッパーとは、寝心地を良くするためにマットレスの上に乗せて使う寝具のことで、底付き感や寝心地の改善に効果があります。今使っているマットレスに乗せるだけなので、リーズナブルで大変便利です。トッパーは4～9cm程度の厚みで、主に低反発ウレタン・高反発ウレタン・高反発ファイバーの3つの素材があります。それぞれ質感や通気性が異なるため、マットレスにうまく組み合わせながら利用することが可能です。

おすすめのマットレストッパー

マットレスを長持ちさせる方法

厳選して購入したマットレスは、できれば長期間使い続けたいものです。ここでは、マットレスを長持ちさせる3つの方法を取り上げて解説します。

適度にローテーションする

マットレスは、背中やお尻など強い圧力がかかる部分がへたりやすくなるものです。マットレスの上下を変えたり、裏表をひっくり返したりして適度にローテーションすることでへたりが分散され、寝心地の良さが長続きします。このローテーションの頻度は、できれば1ヶ月に1回、少なくても3ヵ月に1度くらいがおすすめです。

湿気対策を行う

湿気がマットレスに溜まると、カビの発生や傷みの原因になります。そのため、マットレスを長持ちさせるには、湿気対策は必須だと言えます。

最も簡単な湿気対策としては、マットレスの下に「すのこマット」などを敷いて、通気性を良くすることです。ベッドの場合は、すのこ仕様のベッドフレームに変更しても良いでしょう。

ベッドパッドやマットレスプロテクターを使う

マットレスは、寝汗などの汚れによっても傷みやすくなります。できるだけ清潔に扱いたいものですが、ほとんどのマットレスは洗うことができません。そこで、「ベッドパッド」や「マットレスプロテクター」の利用がおすすめです。マットレスとシーツの間にベッドパッドを挟んだり、マットレスにマットレスプロテクターを被せたりすることで、寝汗や汚れがマットレスまで染み込むのを防ぎます。これらは家庭で簡単に洗えるので、いつも衛生的に使える点も魅力です。

背中が痛くなりにくいマットレス8選

まとめ

マットレスにはさまざまな種類がありますが、背中が痛くならないためには、サイズや体圧分散性、寝返りの打ちやすさ、厚み、耐久性を考慮したマットレス選びが重要です。

今回ご紹介したポイントやおすすめ商品を参考にして、ぜひ自分にピッタリのマットレスを見つけてみてください。