エアコンなしの室内でも快適な眠りを！季節ごとの快眠対策を解説

エアコンの電気代や身体への影響が気になる人や、そもそも寝室にエアコンがないという人は多いものです。

本記事では「エアコンをつけずに眠りたい」と考えている人へ向けて、エアコンなしでも快適な睡眠を手に入れるコツを解説します。エアコンなしでも寝室を快適な状態に保ち、睡眠の質を向上させましょう。

【夏編】エアコンなしの寝室で快適に眠る方法

まずは、夏場に快適に眠る方法について解説します。エアコンなしの寝室でも、暑さを軽減して快適に眠る方法を紹介します。

扇風機を使用する

扇風機を使えば、エアコンのように空間の温度を下げることはできないものの、皮膚に風が当たることで体感温度を下げてくれます。寝室が暑くて眠れないときも、扇風機の風を浴びればすぐに涼しさを感じられます。

また、比較的安価で手に入りやすく、工事不要で設置が簡単な点もメリットです。さらに効果を高めたい場合は、扇風機の前に濡れタオルや氷を置くとよいでしょう。

サーキュレーターを使用する

サーキュレーターは扇風機と似たような形状をしていますが、ただ風を送るだけでなく、「空気を循環させる」という働きがあります。空気は温められると上に、冷やされると下にいくという性質があります。サーキュレーターで空気を循環させると、冷たい空気が部屋全体に拡散され、室内の温度を下げることが可能です。

冷風扇を使用する

冷風扇とは、気化熱を利用した家電製品です。付属のタンクに貯めた水が蒸発するときの気化熱を利用し、冷たい風を送り出すという仕組みになっています。扇風機と同様、床に置くだけで利用できる手軽さが魅力のひとつです。長時間使用する場合は窓を開けるなどして換気をするとさらに効果的です。

窓を開けて換気する

寝室に熱気がこもって暑い場合は、窓を開けて換気を行いましょう。風の通り道を意識して、対角線上の2箇所の窓を開けるとさらに効果的です。その際、北側や西側の窓を開けると冷たい空気が入りやすくなります。

ベランダや庭に打ち水をする

寝室がベランダに面している場合は、打ち水もおすすめです。日中の太陽光でベランダの温度が上昇していると、寝室にも熱が伝わってしまいます。ベランダに水をまくと、気化熱により寝室の周囲の温度を下げることが可能です。打ち水をする時間としては、朝7時過ぎや、夕方17時過ぎがよいでしょう。

遮光カーテンを取り付ける

寝室に日差しが入り込みやすい場合は、遮光性の高いカーテンを選びましょう。室外からの熱の約70～75%は、窓から入ってくるとされています。日中の日差しを遮れば、寝室の温度上昇をゆるやかにできます。

保冷剤を使用する

こめかみや首筋、ヒジの裏やワキなど、太い血管が通っている場所を保冷剤で冷やすと体温を効果的に下げることができます。保冷剤が直接肌に触れないよう、タオルを巻いてから使用しましょう。

アロマを活用する

香りにはさまざまな効果があり、ミントの香りには体感温度を下げる効果があるとされています。体感温度が4℃下がるというデータもあるため、ルームフレグランスやピローミストとして活用してみましょう。ミント以外では、レモン、ユーカリの香りもおすすめです。

部屋の湿度を下げる

温度だけでなく、湿度に気を配ることも大切です。湿度が高いと暑さや不快感を感じやすく、余計に寝苦しくなってしまいます。除湿機を稼働するなどして、寝室の湿度を適切に下げましょう。

氷枕で頭を冷やす

氷枕で後頭部や首の付け根を冷やすと、深部体温が下がりスムーズに入眠できるようになります。血流が多い部分を冷やすと効果的なので、ワキの下や太ももの付け根に氷枕をあてることもおすすめです。

接触冷感の寝具を使う

接触冷感の素材は熱伝導性と熱拡散性が高く、肌表面の熱が移動しやすいという性質があります。枕や掛け布団などに接触冷感の素材を取り入れれば、体感温度を効果的に下げることができるでしょう。代表的な素材は、レーヨン・キュプラ・ナイロンの3つです。

寝る前はぬるめのお湯に浸かる

ぬるめのお風呂で身体を温めると、じんわりと汗をかくことで、湯上がりの体温が下がりやすくなります。暑い季節もシャワーで済ませず、ぬるめのお湯に浸かる習慣を身につけましょう。なお、入浴は就寝の1時間半前くらいまでに済ませると効果的です。

【冬編】エアコンなしの寝室で快適に眠る方法

ここからは、冬場に快適に眠る方法について解説します。エアコンなしの寝室でも、寒さを軽減して快適に眠る方法を紹介します。

パジャマを重ね着する

まずは、パジャマを重ね着するところからはじめましょう。服を重ねると空気の層ができ、皮膚に冷気が伝わりにくくなります。ただし、あまりに重ね着をしすぎると汗が蒸発しにくくなり、身体の熱がこもってしまうため注意が必要です。

ストーブやヒーターを使う

寒さが厳しい夜は、ストーブやヒーターといったエアコン以外の暖房器具を活用しましょう。温風により部屋の温度を効率的に上昇させ、冷える手足を直接温めることもできます。空気が乾燥しにくいガスファンヒーターや、簡単な調理にも使える灯油ストーブなど、さまざまな種類があるため、ご自分のライフスタイルに合わせて選んでください。

毛布を2枚重ねる

毛布を重ねる場合は、シーツの上と掛け布団の上から掛けるとよいでしょう。寒いからといって掛け布団の下に毛布を2枚重ねると、かえって重みによって寝付きが悪くなってしまうリスクがあります。

電気毛布を使う

電気の力で毛布そのものを加温する「電気毛布」を使用すれば、布団のなかで直接的に暖を取ることができます。ただし、布団内の温度が上がりすぎると汗で身体が冷えてしまうため、必ず「切タイマー」を活用しましょう。

保温性の高い布団に買い替える

寝具が冷たくて眠れない場合は、保温性の高い寝具に買い替えましょう。保温性の高い布団といえば、羽毛布団が代表的です。放湿性にも優れているため、1年中快適に眠ることができます。

布団乾燥機で布団の中を温める

布団乾燥機は本来、布団を乾燥させる目的で使用するものですが、温風によって布団の内部を温めることで寒さ対策にも活用できます。掛け布団にカバーをしたり、毛布をかけたりするとより効果的です。

■おすすめの布団乾燥機

湯たんぽを使う

湯たんぽを使うと、足元やお腹など、寒さを感じる部分を直接的に温められる点がメリットです。また、時間の経過で温度が冷めていくため、入眠の邪魔になる心配もありません。お湯を沸かして容器に入れるタイプや、電子レンジで温めるタイプなど、さまざまな種類があるため、使い勝手のよいタイプを選びましょう。

厚手のカーテンを取り付ける

厚手で裏地付きのカーテンを取り付けると、外部からの冷気を防ぐことができます。隙間があると冷気が入り込んでしまうため、床につく長さのものを選ぶとよいでしょう。

健康リスクが高まる場合は、無理せずエアコンを使いましょう

熱中症のリスクが高い夜や、寒波におそわれた夜は、無理せずエアコンを使用しましょう。とくに、小さな子どもやお年寄り、ペットがいるご家庭は、くれぐれも無理しないようご注意ください。体力のない人や動物にとって、暑さ・寒さは身体への負担が非常に高く、深刻な健康被害を引き起こすリスクがあります。

賃貸住宅にお住まいの場合は、エアコンを設置してもらえるよう大家さんや管理会社に掛け合ってみましょう。

エアコンの省エネな使い方

エアコンの電気代を削減したい人や、環境への影響が気になる人に向けて、エアコンの省エネな使い方を解説します。

夏は28℃、冬は20℃に設定する

エアコンの設定温度を1℃変えると、電気代を10～13%削減できるとされています。環境省が推奨している「夏の冷房は28℃、冬の暖房は20℃」を目安として、エアコンの設定温度を見直しましょう。

扇風機やサーキュレーターを併用する

扇風機の風を感じると体感温度が下がり、設定温度が高くても快適に過ごせるようになります。また、サーキュレーターで空気を循環させると、エアコンの効率がアップします。

自動運転のままつけっぱなしにする

エアコンの電気代を削減するコツは、自動運転モードでつけっぱなしにすることです。

自動運転モードなら、室温を一気に調整した後、消費電力の少ない「送風モード」や「微弱運転」に自動で切り替わってくれます。また、エアコンはこまめに電源を切るより、つけっぱなしにするほうが消費電力を抑えられるとされています。

ただし、室外と室内の温度差が少ないときは、こまめに電源を切るほうが節約につながる可能性もあるため、季節に応じて使い分けましょう。

季節別おすすめ寝具をご紹介

【夏におすすめ】接触冷感寝具

【夏におすすめ】頭を冷やす枕

【冬におすすめ】保温性の高いあったか羽毛布団

【冬におすすめ】保温性の高いあったか寝具

まとめ

エアコンのない寝室でも、工夫次第では快適に眠ることができます。扇風機やヒーターといったエアコン以外の冷暖房器具を設置したり、寝具を買い替えたりして暑さ・寒さを乗り切りましょう。ただし、暑さや寒さがあまりにも厳しい夜は、無理せずエアコンを使用することも大切です。

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