寝返りは大人にも必要？睡眠の質を下げる原因と改善方法を紹介

「睡眠時間は足りているのに身体がだるい」「夜中に何度も目が覚める……」という人は、適度に寝返りが打てていないかもしれません。寝返りは身体の負担の軽減や快適な睡眠環境を整える効果があるため、質のよい睡眠を取るためには欠かせない存在です。

そこで今回は、寝返りの重要性を紹介します。睡眠の質を高める方法もまとめているので、睡眠不足や寝起きの身体のだるさに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

適度な寝返りが睡眠の質を上げる理由

寝返りは多すぎても少なすぎても、質のよい睡眠が取れているとはいえません。理想的な寝返りの回数は14～34回程度とされています。まずは、適度な寝返りが睡眠の質を高めてくれる理由を紹介します。

睡眠中に身体にかかる負担が軽くなる

適度な寝返りは、睡眠中にかかる身体への負担を軽減してくれる効果があります。寝返りを打たずに長時間同じ姿勢でいると、身体にかかる圧力が上手く分散されません。

ところが寝返りによって寝姿勢を変えると、身体にかかる圧力は分散され、まんべんなく全身の筋肉や関節を休ませられるのです。また、寝返りを打つことで血液の循環がスムーズになり、肩こりや腰痛、むくみも防止できます。

なお、寝返りは多いほどよいわけではありません。必要以上の寝返りは、身体に負担がかかっている証拠なので、寝返りが上手に打てていない人と同じように注意が必要です。

寝具の温度や湿度を調節できる

寝返りを打つと身体に触れていた寝具が空気に触れ、不快感を感じさせる熱や湿気を逃がす効果があります。一方、寝返りを打たないと温度は上昇し湿気が溜まり続けてしまうため、寝苦しさを感じるようになります。

夜中に何度も目覚める原因になるため、充分に寝返りが打てていないと睡眠の質は下がってしまうでしょう。このことから適度な寝返りは、快適な睡眠環境を保つために重要であるといえます。

レム睡眠とノンレム睡眠を切り替える役目がある

寝返りには、レム睡眠とノンレム睡眠を切り替える役目があると考えられています。ヒトは睡眠中にレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しており、このサイクルが寝返りが打てないことで崩れると、睡眠の質が低下してしまうのです。

寝返りが打ちにくくなる原因

ここからは、寝返りが打ちにくくなる原因を紹介します。原因を知ることで寝返りを打ちやすくする対策も取りやすくなるでしょう。

筋肉が固まっている

筋肉が固まっていると可動域が狭くなり、寝返りがスムーズに打てなくなります。特に腰や肩の筋肉が固まっている人は注意が必要です。デスクワークや家事などで姿勢が悪い状態が長時間続くと、筋肉が固まり寝返りが打ちにくくなるでしょう。

寝具が身体に合っていない

適度な寝返りが打てていないのは、寝具が身体に合っていない可能性も考えられます。たとえば、身体が沈み込みすぎるマットレスや重すぎる掛け布団は、スムーズな寝返りを妨げてしまうのです。

また、マットレスのサイズが適切でない場合も注意しましょう。特にパートナーや子どもなどと2人以上で寝ている人は、狭さを感じてうまく寝返りができていないケースが多くあります。

寝返りを打ちやすくする方法

次に寝返りを打ちやすくする方法を紹介します。適度に寝返りが打てるようになると睡眠の質が高まり、疲労やストレスの解消、免疫力の向上につながります。

寝る前にストレッチする

先ほど述べたように、日中のデスクワークや立ち仕事で筋肉が固まっていると寝返りが打ちにくくなります。そのため、寝る前にストレッチで緊張状態の筋肉をほぐすと、可動域が広がり適度な寝返りができるようになります。特に筋肉が緊張しやすい腰や肩は、重点的にストレッチをして、こりをほぐしてあげましょう。

運動を習慣化する

ストレッチのほかにも軽めの有酸素運動やトレーニングも効果的です。スムーズな寝返りを妨げる肩や腰の筋肉の緊張は、筋力の低下や運動不足が原因になっている可能性もあります。

適度な運動は筋肉の緊張状態をほぐし血流をよくする効果もあるため、肩こりや腰痛の予防にもつながります。ただし、過度なトレーニングは筋肉が緊張する原因にもなるため、ジョギングや散歩といったストレス解消の一環として楽しめる程度の運動を心がけましょう。

身体に合った寝具を選ぶ

寝返りをスムーズに打つためには、身体に合った寝具を選ぶことが大切です。ここでは、寝返りが打ちやすい寝具の特長を紹介します。

マットレス

マットレスは柔らかすぎず硬すぎない、身体に合った硬さを選ぶとよいでしょう。柔らかすぎるマットレスは身体が深く沈み込んで寝返りが打ちにくい傾向があります。

一方、硬すぎるマットレスは肩や腰など身体の出っ張っている部分への負担が大きいため、睡眠の質が下がる原因になります。迷ったときはスムーズな寝返りをサポートしてくれる高反発マットレスや、身体にかかる圧力を分散してくれる体圧分散性の高いマットレスを中心にチェックしてみましょう。

また「寝るスペースがが狭い」「家族と一緒に寝ている」という人は、マットレスのサイズを見直すことも大切です。自分の体格や一緒に寝ている人数に合わせて、寝返りが打ちやすいサイズを選びましょう。

マットレスの選び方やサイズの考え方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

おすすめマットレスを知りたい人必見！マットレスの選び方とメーカー別の特徴紹介

掛け布団

重すぎる掛け布団を使っていると、身体にまとわりついてスムーズな寝返りが打てなくなってしまいます。寝返りが打ちやすいのは軽い掛け布団です。羽毛や羊毛などの軽く、しっかりとした保温性があるものを選びましょう

枕

自分の体格に合う高さの枕は、スムーズな寝返りにつながります。枕の高さは、布団と頭から肩にかけてのすき間を埋められるのが理想的です。

また、枕を選ぶ際は寝返りが打てる大きさであるかを確認しましょう。寝返りを打ったときに枕から頭が落ちてしまうと、寝姿勢が崩れて睡眠の質が下がります。左右に寝返りを打っても頭が落ちないように、自分の頭3つ分の大きさを目安に選びましょう。

パジャマ

身体が締め付けられるパジャマは寝返りが打ちにくいため、睡眠の質が下がってしまいます。伸縮性が高く動きやすいパジャマや、ゆとりがあってリラックスできるパジャマを選べば、スムーズな寝返りを促してくれるでしょう。

寝起きの身体のだるさを改善する方法

質の高い睡眠を取るためには、適度な寝返りが必要です。ここからは、寝起きの身体のだるさに悩んでいる人に向けて、寝返りの改善以外で睡眠の質を向上させる方法を紹介します。

起きてすぐ日光を浴びる

朝起きてすぐに日光を浴びれば、夜になると自然に眠気を感じられます。スムーズな入眠は質のよい睡眠に欠かせない存在です。

睡眠を促すホルモンであるメラトニンは、日光に当たると分泌が抑制され、14～16時間後に分泌が再開されます。そのため、7時に日光を浴びると21～23時にメラトニンの分泌が始まり、寝床へ向かう頃には眠気を感じられます。反対に日光を浴びる時間が午後になると、寝る時間になってもスムーズに入眠できず、睡眠の質が下がってしまうのです。

寝る2～3時間前までに夕食を済ませる

質のよい睡眠のためには、寝る2～3時間前までに夕食を済ませておくのが理想的です。食べ物が消化されていない状態で眠ると消化器官に負担がかかり、睡眠が浅くなってしまいます。食べ物を消化するまでにおよそ2～3時間かかるため、寝る時間を考慮したうえで早めに夕食を済ませておきましょう。

寝る1～2時間前までにお風呂に入る

ヒトは体温が下がったタイミングに眠気を感じやすくなります。そのため、就寝する1～2時間前にお風呂に入ると、ちょうどよいタイミングで体温が下がりスムーズに入眠できるのです。

ただし、寝る直前に熱すぎる湯船に入ってしまうと交感神経が活発になり、覚醒状態になってしまいます。入浴して身体を温めることは大切ですが、入るタイミングや湯船の温度を間違えてしまうと、眠りを妨げる原因になるため注意しましょう。

就寝前のブルーライトを避ける

就寝前にパソコンやスマホの画面からブルーライトを浴びると、睡眠を促すメラトニンの分泌量が減ってしまいます。そのため、なるべく就寝の1～2時間前にはパソコンやスマホを使うのを止め、読書や音楽、ストレッチなどを楽しむのがおすすめです。

自然な寝返りをサポートしてくれるおすすめ快眠マットレス5選！

自然な寝返りをサポートしてくれるおすすめ快眠枕3選！

まとめ

寝返りは身体にかかる負担の軽減や、寝具の温度・湿度の調整など睡眠の質を高める役割があります。そのため、適度な寝返りが打てなければ、寝不足や寝起きの身体のだるさに悩まされる原因となります。寝る前にストレッチしたり、身体に合う寝具へ見直したりすると、スムーズに寝返りが打てるようになり睡眠の質の向上が期待できるでしょう。

ベッド・寝具の専門店「ビーナスベッド」では様々な寝具を取り揃えています。常時100台以上を展示している日本最大級のベッドショールームを展開しており、オンラインショップで商品を購入することも可能です。ショールームでは快眠アドバイザーが案内するほか、オンラインショップでも専門スタッフが丁寧に対応します。マットレスや枕など寝具の購入を検討している場合には、ぜひ一度利用してみてください。

ビーナスベッドで寝具を探す