反り腰対策のマットレスの選び方！快適に眠るコツやおすすめ商品も紹介

慢性的な腰痛、体のゆがみ、ぽっこりお腹に悩んでいる方は「反り腰」が原因かもしれません。放っておくと悪化する可能性もあるため、反り腰に効果的なストレッチや生活習慣を身につけるのはもちろん、体に合ったマットレスを選びましょう。

今回は反り腰とはどんな状態なのか、反り腰になる原因やチェック方法、反り腰の改善方法をお伝えします。反り腰対策に効果的なマットレスの選び方も紹介するので、慢性的な腰痛や体のゆがみなどで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

反り腰とはどういう状態？

理想的な姿勢は骨盤がまっすぐに立ち、背骨がゆるやかなS字カーブをキープできる状態です。

一方、反り腰は24個ある背骨のうち、腰椎の前弯が強くなっています。つまり骨盤が前傾し、背骨が腰のあたりから反った状態です。反り腰の方は慢性的な腰痛やぽっこりお腹、体のゆがみに悩んでいることも少なくありません。

反り腰になる原因

反り腰は理想的な姿勢より、腰への負担が大きくなってしまいます。反り腰になる具体的な原因は主に5つあります。

筋力が低下している

加齢や運動不足が原因で、首や背中、お腹、太ももなど正しい姿勢を保つための筋力が低下すると、骨盤が前に傾き腰が後ろに反りやすくなってしまいます。

また、ストレートネックや猫背など、首と頭が出過ぎた姿勢になると、バランスをとるために反り腰になることも。筋力が低下すると反り腰になるだけでなく、姿勢も悪くなるでしょう。

姿勢を気にして背筋を伸ばし過ぎている

良い姿勢を意識するあまり、背筋を伸ばし過ぎてはいませんか。背筋を伸ばし過ぎると腰が反ってしまうため、反り腰になってしまいます。背中の筋肉が十分に働かなくなる反り腰は、腰へ大きな負担をかけ腰痛の原因にもなるのです。

また、反り腰は背中の筋肉が緊張し、お腹側の筋肉は緩んでしまいがち。すると腹圧が弱くなり、ぽっこりお腹になることがあります。

机と椅子の高さが合っていない

机と椅子の高さが合っていないと、前傾姿勢になりがちです。前傾姿勢は腰への負担が大きくなるため、その負担を軽減しようと無意識に反り腰になってしまいます。

特にデスクワークをしている方は、癖になっていることが多いため注意が必要です。

普段からヒールの高い靴を履いている

ヒールの高い靴を履くと、重心はつま先や足の前側になります。前傾姿勢を正しい姿勢へ戻そうとするため、腰が反ってしまうのです。

特に体幹の弱い方がヒールの高い靴を履くと、腰の反りが強くなる可能性があります。

妊娠などで体型が変化した

妊娠や肥満など、体型の変化が原因で反り腰になることがあります。お腹の重みを支えるため腰を反らした姿勢をとってしまうからです。

自分が反り腰かチェックする方法

なんとなく腰が反っている気がする、腰痛でぐっすり眠れないという人もいるでしょう。反り腰かどうかは自分で簡単にチェックできます。

立っている状態もしくは、仰向けで寝ている状態で確認可能です。

立っている状態でチェックする方法

1. 壁に背を向けて立つ
2. かかとを壁から3～5㎝ほど離す
3. つま先を正面に向け、両足を揃える
4. あごを引き、頭部・肩・お尻を壁につける
5. 壁と腰との隙間に手を挟む

手のひら一枚分が入るくらいなら問題ありません。両手が入る、手をグーにした状態でも入る場合は、反り腰の可能性が高いでしょう。

仰向けで寝ている状態でチェックする方法

1. ひざを伸ばした状態で仰向けで寝る
2. マットレスと腰の隙間に手を挟む

手のひら一枚分であれば問題ありませんが、隙間が大きい場合は反り腰かもしれません。また、足を伸ばすと腰が痛くなったり、ひざを立てないと眠れなかったりする場合は、反り腰の可能性があります。

反り腰・腰痛とマットレスの関係

反り腰になる原因は筋力の低下や体型の変化、高いヒールを履く習慣があるなど、人によってさまざま。さらに、普段使っているマットレスが体に合っていないと反り腰になったり、腰痛や反り腰を悪化させたりします。

柔らかすぎるマットレスを使っている場合、腰など体の重い部分が沈み込み、「くの字」になることで腰への負担が集中します。寝返りも打ちにくくなるため、血行不良になることもあるでしょう。

硬すぎるマットレスは、肩や腰など体の一部分で体圧を支える必要があります。血行不良となり、肩こり・腰痛に悩まされる可能性があります。

マットレスが体に合っていないと反り腰や腰痛、肩こり、寝起きの体調不良などにつながります。体型や体重によって、適切な硬さのマットレスを選びましょう。

反り腰におすすめのマットレスの選び方

反り腰や腰痛で悩んでいる方がマットレスを選ぶ際、意識してほしいところを3つ紹介します。

体圧分散性に優れたマットレス

体にかかる圧力を分散させる体圧分散性に優れたマットレスを選びましょう。

マットレスに寝ころんだ際、頭や腰、ふくらはぎなど体の出っ張った部分には強い圧力がかかります。特に、うつぶせ寝は腰への負担が大きくなるといわれています。

硬すぎて肩や腰など一部分で体重を支えるマットレスや、柔らかすぎて腰への負担が大きくなるマットレスは体圧分散性が低いといえるでしょう。体圧分散できないマットレスを使用すると血流が悪くなり、肩こりや腰痛を引き起こすこともあります。

均等に圧力がかかる体圧分散性に優れたマットレスは、適度な反発力と体全体がマットレスに接する面積が大きくなるため、体の出っ張った部分に強い圧力がかかることはありません。

寝返りを打ちやすいマットレス

人は一晩に10〜30回程度の寝返りを打つといわれています。寝返りは体のゆがみや負担を緩和する役割があるため、反り腰・腰痛に悩んでいる方にも効果を期待できます。

寝返りを打ちにくいマットレスでは、長時間同じ部分に重さが集中してしまいます。肩こりや腰痛だけでなく、寝起きのだるさ、睡眠の質の低下を招く可能性もあります。

反発力の高いマットレスは、寝返りも打ちやすくおすすめです。ただし、硬すぎるマットレスは反発力があり寝返りも打ちやすくなるものの、寝返りの回数が多くなりすぎて夜中に目が覚めてしまう可能性もあります。また、体の一部に負担がかかり血行不良になりやすいため、腰痛や肩こりを悪化させる場合もあります。

柔らかすぎるマットレスは、体が深く沈み込むことで寝返りが打ちにくくなるので、適度な反発力のあるマットレスを選ぶようにしましょう。

正しい寝姿勢を保つことができるマットレス

正しい寝姿勢とは、背骨のS字カーブが立っている時と同じ状態を保てることです。適度な反発力があり、S字カーブをキープできるマットレスを選びましょう。

正しい寝姿勢を保てなくなると、肩や腰に負担がかかり、肩こりや腰痛を引き起こします。また寝姿勢が原因で寝返りを繰り返し、疲れがとれないこともあります。

仰向けで寝る方は体がどれくらい沈み込んでいるか、横向きで寝る方は肩や腰に圧迫感がないかをそれぞれ確認しましょう。睡眠中は腰への負担が大きくなるため、腰への沈み込みが少ないマットレスを選ぶのがおすすめです。

うつぶせ寝はマットレスの沈み込みにより、反り腰を悪化させる可能性が高いため避けましょう。

反り腰の方が快適に眠るためのコツ

マットレスだけでなく寝方も工夫することで、反り腰や腰痛を和らげることは可能です。

仰向けで寝る方、横向きで寝る方それぞれのコツを紹介します。

足枕やタオルをひざ下に置く（仰向け寝の方）

仰向けで寝る方は、ひざ下に足枕や丸めたタオルを挟みましょう。ひざや太ももの位置が高くなると骨盤の前傾が和らぐため快適に眠ることができ、反り腰の改善も期待できます。

ただ、足枕の使い方によっては反り腰が悪化する恐れもあります。痛みを軽減できない、より痛みが増した場合は使用を控えましょう。

丸まって眠る（横向き寝の方）

横向きで寝る方は少しひざを曲げ、背中を丸めた状態で眠るのがおすすめです。腰を丸める姿勢は腰痛の人にとって最も寝やすい状態であり、さらに反り腰の緩和も期待できます。

抱き枕やクッションを手足で抱きかかえるように眠ると、背骨が正しい位置になり体が安定しやすくなります。

反り腰の改善方法

マットレスや寝方を工夫することで反り腰による腰痛を軽減することは可能です。さらに、日頃から正しい姿勢を意識したり、簡単なストレッチを少しずつ実践したりすると反り腰の改善を期待できます。

ここからは普段の生活の中で取り入れてほしい、反り腰の改善方法を紹介します。どれも簡単にできることばかりなので、反り腰や腰痛に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

ストレッチをする

反り腰は骨盤が前傾し、背骨が腰のあたりから反った状態です。腰を丸めるストレッチは痛みを和らげ、反り腰の改善を期待できます。就寝時や座った状態で簡単にできるストレッチをそれぞれ紹介します。

就寝前の反り腰改善ストレッチ

1. 右向きに寝ころび右腕を枕にし、両ひざを少し曲げる
2. 左足先を左手でつかみ、お尻のほうへ引っ張る
3. 左の太ももが伸びている状態を5秒間キープ
4. 反対側も同じようにストレッチ

太ももの前側にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)をしっかり伸ばすことで骨盤の前傾が緩和され、反り腰の改善を期待できるのです。

座ったままできる反り腰改善ストレッチ

1. 椅子の前側に軽く腰掛け、背筋を伸ばす
2. ゆっくりと息を吐きながらお腹をへこませる
3. おへそを見るように腰を丸めて5秒間キープ
4. 息を吸いながら姿勢を元に戻す
5. 3～5回繰り返す

座った状態が長時間続く人は腰も反りがちなので、定期的に腰を丸めることを意識しましょう。

正しい姿勢を意識する

日頃からお尻や、みぞおちに力を入れると正しい姿勢を保てるようになります。さらに、立っている時は肩の力を抜いてあごを軽く引く、歩く時はつま先でしっかりと地面を蹴り、かかとから着地するよう意識すると自然と正しい姿勢になります。骨盤の一番下にある坐骨を椅子につけ、骨盤を立てるような座り方は反り腰の改善に効果的です。

重心を少し後ろにする意識をもつ

理想的な重心の位置とは、骨盤の真ん中にある仙骨よりやや前方です。反り腰の方は骨盤が前傾のため、重心も理想的な位置より前方に。重心の位置を少し後ろにする意識をもちましょう。

重心が正しい位置になると、骨盤の位置が普段より後ろ側にある気がする、お腹に自然と力が入る、太ももの前側の張りが少なくなるなど実感できます。

我慢できないほどの痛みがある場合は病院へ

反り腰や腰痛を和らげるマットレスを購入し、定期的にストレッチをしたり、生活習慣を変えたりしたのに腰や背中の痛みが続く場合は、早めに病院へ行きましょう。反り腰ではなく別の病気の可能性があります。

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まとめ

慢性的な腰痛や体のゆがみなどを軽減するには、まずはマットレス選びと寝方を知ることが大切です。自分に合っていないマットレス、適切ではない寝方は反り腰を悪化させ、腰痛を引き起こすことがあります。

マットレスと寝方を見直すだけでなく、普段から姿勢に気をつけたり簡単なストレッチを取り入れたりすることも欠かせません。