新品ウレタンマットレスの臭いの消し方！原因や日常的についた臭いの対処法も解説

買ったばかりのウレタンマットレスが臭かった、という経験はありませんか？臭いマットレスで毎日寝るのはつらいという方もいるかもしれません。この記事では、新品ウレタンマットレスの臭いの原因や臭いを消す方法をはじめ、臭いの少ないマットレスの選び方まで詳しく解説します。また、日頃からマットレスの臭いが気になっている方に向けて、使用中に付いた臭いの消し方もご紹介します。

マットレスが臭う原因とは？

新品の時から臭ったり、使っているうちに臭ったりする場合がありますが、そもそもマットレスが臭うのはなぜでしょうか。ここでは、マットレスが臭う主な原因について解説します。

アミンやホルムアルデヒド

届いたばかりのマットレスが臭うという場合、化学物質による薬品のような臭いが一般的です。ウレタンマットレスの原材料は、「軟質ポリウレタンフォーム」です。軟質ポリウレタンフォームの主成分はポリオールとポリイソシアネートで、それに発泡剤や整泡剤、触媒などを撹拌混合し発泡させて作り出します。その中で、助触媒用途で使用される「アミン」が臭いの原因になっているとされています。マットレス製造で使われるアミンは、製造過程で熱を加えることで大半は揮発しますが、一部フォーム内に残ってしまうのです。

また、マットレス製造の際、繊維のシワや縮みを抑えるために「ホルムアルデヒド」を使用する場合があるそうです。ホルムアルデヒドにはツンとする特徴的な臭いがあるため、マットレスから臭う嫌な臭いの一因になっています。

ウレタンフォームを発泡した後、通常は数日から1週間ほどの寝かせる工程が入ります。この工程には臭気飛ばしの意味合いもあるため、期間が不十分だと臭いが強いままになります。さらに、マットレスに加工して梱包する際、通気性が確保されない「圧縮梱包」を行うことで強い臭いが残るのです。

汗や皮脂などの汚れ

使っているうちにマットレスから嫌な臭いがしてきた場合、汗や皮脂などの汚れが主な原因です。人が睡眠中にかいている汗の量は約180〜200ml、コップ一杯分ぐらいだと言われています。シーツやカバーを頻繁に洗濯していても、マットレスの中にまで汗や皮脂が染み込んでいる可能性があるでしょう。蓄積された汚れが雑菌となって繁殖し、臭いの原因になっているのです。

カビ

マットレスに染み込んだ汗は外に放出できず、湿気として中に残ったままになります。溜まった湿気によってカビが生えてしまう可能性もあるでしょう。また、窓の近くで寝ている場合、屋外と屋内の寒暖差によって結露が起こりやすくなり、マットレスのカビの原因になりがちです。

ウレタンマットレスの臭いは身体に悪影響がある？

新品ウレタンマットレスからの臭いは、主に製造過程で残った化学物質の臭いです。化学物質による身体への影響が心配になる方も多いでしょう。上記のアミンは0.05〜0.5%ほどの非常に低い濃度で添加されており、しかも熱で大半が揮発しています。残存しているアミンは臭いこそ気になりますが、実際にはとても少ない量です。またホルムアルデヒドに関しても、基準値の設定や使用の厳しい制限などがあるため、使われる場合でも大変少ない量にとどまっています。よって、人体への影響はほとんどないと言えるでしょう。ただし、使用中のマットレスの臭いは雑菌やカビによるものなので、体調などによっては肌や呼吸器系に影響が出る可能性があります。

新品ウレタンマットレスの臭いの消し方

新品ウレタンマットレスの臭いによる身体への悪影響はほとんどありませんが、臭いによって気分が悪くなる、頭痛がするといったダメージを受けることもあるでしょう。できれば早く臭いがなくなってほしいもの。ここでは、新品のウレタンマットレスの臭いの消し方をご紹介します。

風通しのいい場所で陰干しをする

新品ウレタンマットレスの臭いを取るには、陰干しが一番有効とされています。窓の近くなど、日陰で風通しの良い場所にカバーを取ったマットレスを立てかけておきましょう。半日ほど陰干しを行うことでウレタンに残っているアミンが取り除かれ、臭いが軽減するはずです。また、1〜2日陰干しを続ければ、気になる臭いはほとんどなくなります。ただし、直射日光が当たると紫外線でウレタンが劣化する恐れがあるため、必ず日陰で干すようにしましょう。

掃除機で吸い取る

掃除機で臭いの元になっているアミンを吸い取ってしまう方法もおすすめです。マットレスの表面にまんべんなく掃除機をかけることで消臭効果が期待できます。その際、掃除機の排気口から臭いが出てくるため、部屋の窓を開けておいたり換気扇を動かしたりして必ず換気をしながら行いましょう。

布団乾燥機を使う

雨が続いて陰干しができない場合は、布団乾燥機を使って臭いを取る方法も有効です。ウレタンは高温に弱いため、ダニモードなどの高温設定は控え、通常の設定で利用するように心がけましょう。

■ おすすめの布団乾燥機

ベッドの下に消臭剤を置く

ベッドフレームの床がすのこになっているなど、下に空間があるベッドの上にマットレスを敷いて寝ている場合、ベッドの下に消臭剤を置いておくのも良い方法です。ベッドに寝た時にマットレスの下から出てくる臭いを吸い取って、消臭してくれます。

側生地を洗濯する

側生地にウレタンフォームの嫌な臭いが付着していることがあります。ファスナーが付いていて取り外しができる場合は、取り外して洗濯をしましょう。取り外せない場合、なるべく中のウレタンが濡れないように注意しながら布用消臭剤をかけておいても良いです。

ウレタンマットレスの使用中に付いた臭いの消し方

次に、使い続けているうちに付いたウレタンマットレスの汗や皮脂汚れの臭いを消す方法をご紹介します。

重曹を使う

汗の臭いが染み込んだマットレスを消臭するには、「重曹」を利用すると良いです。重曹には汚れに付着して脱臭する作用があります。アルカリ性の重曹には汗などの酸性の臭いを中和させる効果があるとされており、また、菌の繁殖を抑える静菌効果もあると言われます。方法としては、まずマットレスに掃除機をかけ、重曹を粉のまままんべんなく振りかけます。そのまま半日〜1日程度放置した後、掃除機で重曹を吸い取れば臭いが軽減され、さっぱりするでしょう。簡単にできて効果も抜群な方法です。

クエン酸を使う

汗や皮脂汚れには重曹がおすすめですが、おねしょをした後のアンモニア臭には「クエン酸」が有効です。クエン酸を溶かした水でタオルを濡らして固く絞り、叩くようにしながらマットレスを拭きます。何度も叩きながら拭くことで、臭いが消えていくはずです。ウレタンフォームは水に弱く、濡らすと傷みやすくなるため、拭く時はなるべく水分をマットレスに残さないようにしましょう。

クリーニング業者に依頼する

どうやっても臭いが取れない場合は、クリーニング業者に依頼する方法もあります。ただし、マットレスの種類によってはクリーニング不可の場合があるため、あらかじめ問い合わせておく必要があるでしょう。1万円程度のコストがかかることから、長く使い続けたいマットレスには有効ですが、そうでなければ買い替えを検討してもいいかもしれません。

ウレタンマットレスの臭いのNG対処法

ウレタンマットレスの臭いを取る時に、やってはいけない方法があります。

1つ目は、水洗いをすること。ウレタンは水に弱い素材なので、濡らすと劣化が早まります。一部には水洗いが可能なマットレスもありますが、基本的には不可です。あらかじめ、表示や説明書を確認しておきましょう。また、大量の水蒸気が出るスチームクリーナーの利用もNGです。スチームクリーナーを使った後は乾燥が必要になりますが、しっかり乾燥させないと中で雑菌が繁殖してしまいます。逆に臭いが強まる恐れがあるため、利用は控えた方がいいです。

2つ目は、天日干しをすることです。熱や紫外線の刺激によってウレタンが劣化する可能性があります。臭いを消すためにウレタンマットレスを干す場合は、必ず室内や陰になっている場所で行いましょう。

マットレスに臭いが付くのを防ぐ方法

マットレスの使用中、臭いが付かないようにするにはどうしたらいいでしょうか。臭いの付着を防ぐ方法をご紹介します。

ベッドパッドやマットレスプロテクターを使う

マットレスの上にベッドパッドやマットレスプロテクターをかけておけば、汗や皮脂などの汚れを防ぐことができます。どちらもマットレスの汚れ防止として使いますが、ベッドパッドはマットレスにのせる形状、マットレスプロテクターはマットレスをすっぽり包む形状のものです。ベッドパッドの方が寝心地が良く、種類が豊富で手に入りやすいです。一方、マットレスプロテクターは防水、防ダニ・防カビ効果に大変優れています。用途に合わせて購入・利用すると良いでしょう。

■ おすすめのベッドパッド

■ おすすめのマットレスプロテクター

防水シーツを使う

通常のシーツから防水仕様のシーツに替える方法もおすすめです。おねしょや大量の寝汗からマットレスを守ってくれるので、中に水が染み込みません。水分による雑菌の繁殖や嫌な臭いを防ぐのはもちろん、ウレタン素材の劣化防止にもなります。撥水性に優れたポリエステル素材だけでなく、肌触りの良いパイル地の防水シーツも増えており、手軽に利用することができます。

■ おすすめの防水シーツ

臭いの少ないウレタンマットレスの選び方

マットレスの臭いを消したり予防したりする方法はありますが、できれば最初から臭いの少ないマットレスを選びたいものです。臭いが強いウレタンマットレスの特徴として、原材料品質・保管場所・輸入ルートなどが低水準であることが挙げられます。安価なマットレスにはこのようなコストカットが行われている場合が多いため、気を付ける必要があるでしょう。臭いの少ないマットレスを使いたいなら、高い品質のものを選ぶと安心です。有害な物質が含まれていないことを証明する「エコテックス」規格を取得しているマットレスもおすすめです。

高品質なウレタンマットレス8選

まとめ

マットレスの臭いにはさまざまな原因があり、新品の場合は陰干しや掃除機で、また使用中の場合は重曹を使うなどの方法で嫌な臭いを消すことができます。

品質の良いマットレスを選んで、ベッドパッドやマットレスプロテクター、防水シーツで汚れを防止しながら使うと良いでしょう。

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