公開日:2022.06.27
更新日:2023.03.20
寝室のレイアウトで重視するポイントは人それぞれですが、ベッドなどの寝具選びや収納家具、照明などのほかに「窓」にもこだわりたいところです。
窓やそれに伴うレイアウトによって、快眠や安眠につながります。この記事では、これから新築する人や寝室の窓を有効に使いたい方に向けて、窓の選び方や寝具の配置などを解説します。
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「寝室は寝るところだから窓はさほど関係ないのでは?」と考える方もいるでしょう。しかし窓の大きさや向き、ベッドの配置によって睡眠の質まで変わることがあります。
窓の工夫次第で快適な寝室にできることを覚えておきましょう。次章では寝室の窓やレイアウトの後悔例を紹介します。ご自宅の寝室の窓と照らし合わせてみてください。
寝室の窓や寝具などのレイアウトでよくある後悔例は以下の3点です。それぞれどのような問題があるのかみてみましょう。
窓の位置が枕元にくると、就寝する際に落ち着かないことがあります。理由はさまざまですが、主に次の2点には注意が必要です。
1つは、窓の断熱性が壁よりも低く外気の影響を受けやすいことです。特に冬は枕元の気温が下がって頭が冷えてしまい、リラックスしにくくなってしまいます。もう1つは、ベッドで仰向けになったときに窓際のカーテンが気になり、落ち着けないことです。個人差がありますが、カーテンが自分の目の前にあることでリラックスできずゆっくりと眠れない場合もあるでしょう。
寝室が西向きや西側にある場合、夕方になると窓から強い西日が差し込みます。夏場は西日の影響で夕方以降も室温が高く、就寝時に寝苦しく感じられることもあるでしょう。寝室が西側にあるときは、網戸を設置したりエアコンのタイマー機能を活用したりして、夏の暑さ対策をしてください。または、夏場だけでも西側の部屋を寝室にしないことも選択肢の1つです。
東側の寝室においても注意点があります。東側の窓から朝日がよく差し込むため、目覚めがよくなる一方、夏は早い時間帯から朝日が入ります。そのため、遅く就寝した場合でも早く目覚めてしまい、十分な睡眠時間を確保できないこともあります。まぶしすぎる日差し対策としては、遮光カーテンや雨戸の設置を検討してみてください。
寝室の窓やレイアウトでよく聞かれる後悔例をふまえて、寝室の窓やレイアウトで考えたいポイントを解説します。
新築ではない場合、寝室の窓の位置や大きさを変更できないため、ベッドの配置を工夫するしかありません。快眠できるようにベッドは窓から離して配置しましょう。間取りの都合でどうしてもベッドが窓の近くになるときは、遮光カーテンや厚手のカーテンを設置してください。
また、窓の位置が高いと日光が均等に入りやすく、寝ているときに光が気になりにくくなります。新築の場合は窓の高さを調整してみてください。
窓の断熱性が低いと、夏は熱く冬は寒くなりやすいです。快眠を目指すなら、快適に過ごせる室温の維持を目指しましょう。一般的な窓はアルミサッシと単層ガラスの構造で、外壁に比べると断熱性が高くありません。新築するなら寝室の断熱性を確認しておきましょう。
現在の寝室の室温や断熱性が気になる際には、エアコンや扇風機などのタイマー機能で対応するなどの方法を検討してください。
新築する場合は窓の大きさも重要です。寝室に日光を多く取り込むには、大きな窓を配置する方法があります。しかし、大きすぎる窓にはさまざまな注意点があります。窓が大きいと「まぶしい、暑い、寒い」などの不快感や、プライバシーの問題も発生します。また、寝室が大通りに面していれば、窓から入る騒音なども気になるところです。
窓を選ぶ際には、寝室の明るさや換気などを考慮して適したサイズを検討してください。
窓には、デザインや機能性などで寝室に適したものとそうでないものがあります。ここでは、寝室に向いているおしゃれで機能性がある窓を紹介します。
ハイサイドライトは屋根の近くに配置された横長の窓で、「高窓」と呼ばれることもあります。横長の窓で、日光が入ってもまぶし過ぎるほどではありません。一定の光を取り込みたい場合にはハイサイドライトを検討してもいいでしょう。また、ハイサイドライトなら枕元が窓側にあっても寒さを感じにくいです。
縦滑り出し窓は、縦方向を回転軸として窓枠の上下の溝に沿って窓を滑らせながら開きます。特長は開くと風を取り込みやすく、日光が入り過ぎないことです。寝室で2箇所以上設置すると、より換気がしやすくなるでしょう。また、開いた状態で室内から窓の外側の掃除もしやすいです。
引き違い窓とは、2枚以上のガラス戸をレールにはめ、左右に滑らせて開閉する窓です。日本の住宅では最も一般的なタイプになります。開閉のしやすさや開ける幅を調節しやすい点も特長です。
ただし、大きなサイズの窓は室内温度に影響するため、ペアガラスや遮光カーテンなどで断熱対策をしましょう。ベッドは窓から離れたところに配置してください。
窓やベッドなどの配置以外にも寝室で快眠につなげる方法はあります。ここでは、窓以外に注目するとよいポイントを紹介します。
新築やリフォームで寝室の壁を検討するときは、素材に注目しましょう。たとえば、珪藻土は室温を調整する効果が期待できるため、寝室を快適な湿度に保てます。漆喰の壁であれば抗菌作用があり、寝室内を清潔に保ちやすいです。ただし、素材にはメリットがあればデメリットもあるので、よく比較してから素材を決めてください。
寝室でできるだけリラックスしたいときは、オレンジ色などの暖色系の照明を置いてみましょう。また、就寝時には窓のカーテンやブラインドを閉めて、間接照明を使用しても気分が落ち着きやすいです。照明の種類は幅広いため、設置スペースや費用などを考慮して好みの照明を選びましょう。
寝室の床を濃い色合いにすることをおすすめします。理由は人間の重心は下に向いており、足元を濃いめにすると落ち着きやすいからです。床は濃い色合いでも、壁や天井に上がるにつれて淡い色合いに変えると、リラックス効果が期待できます。さらに間接照明も工夫すれば効果が高まり、気分が癒されるでしょう。
寝室を快適な空間にするには、室温や湿度管理も大切です。夏場は気温が25〜27℃、湿度50〜60%が眠りやすい環境です。冬場は気温20℃前後、湿度は40〜60%が快適な睡眠につながります。ただし、窓の大きさで室温や湿度が変化するため、エアコンなどのタイマー機能などを活用してください。エアコンだけではなく除湿器や加湿器を併用して、湿度の維持も行いましょう。
寝室のレイアウトや環境面のポイントではないですが、快眠したい方は入浴時間にも気をつけてみましょう。スムーズな入眠のためには、身体の深部温度(体内の温度)が下がってから布団に入ることをおすすめします。入浴後は身体の深部温度が上がり2時間ほどで下がるため、就寝の2時間前には入浴を済ませておくとスムーズです。
寝室の窓は快眠にも影響するため、窓の種類やベッドの配置などを含めて検討したいところです。この記事では寝室の窓選びやベッドの配置についてポイントを解説しました。「寝室で快適に過ごせない」とお悩みの方はぜひ参考にしてください。
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