公開日:2022.01.11
更新日:2023.03.16
日本人の平均睡眠時間は、経済協力開発機構(OECD)の加盟国の平均睡眠時間よりも短いことがわかっています。日々の睡眠の浅さに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では睡眠が浅くなる原因や対処方法をご説明します。最後まで読むことで深い眠りにつく方法がわかります。日々の睡眠の浅さなどに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
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はじめに睡眠のメカニズムをご説明しましょう。睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があり、レム睡眠とは、身体が休んでいても脳が休んでいない状態です。一方のノンレム睡眠は、身体も脳も休んでいる状態となります。
また、睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠が90分周期で入れ替わりますが、眠りはじめてから3時間程度はノンレム睡眠の状態となります。その後、朝に向けてレム睡眠が長くなり、スッキリとした目覚めに向けて移行します。しかし、ノンレム睡眠からレム睡眠への移行が上手くできないと、眠りが浅くなることが多いです。
参考資料:眠りのメカニズム | e-ヘルスネット(厚生労働省)
ノンレム睡眠からレム睡眠への移行が上手くできない原因をみていきましょう。
睡眠が浅くなるのは、ストレスや病気など4つの原因があります。自身がいずれかに当てはまっていないか確認してみてください。
ストレスや緊張状態などの精神的な要素は、睡眠に与える影響が大きいです。布団に入り「あのときにこうしていればよかった。」など、ネガティブになっていないでしょうか。
特に寝つきが悪かったり途中で何度も起きたりするのは、精神的な影響が大きいと考えられます。また、自律神経の乱れやうつなどの精神的な症状を抱えている場合も不眠になりやすいです。
睡眠が浅くなる原因として、身体の病気の影響も考えられます。たとえば、高血圧や心臓病、糖尿病などの病気が原因で眠りが浅くなることがあります。また、身体の病気により睡眠時無呼吸症候群などを引き起こして、眠りが浅くなる可能性もあるでしょう。
身体の病気の場合は、睡眠の浅さを改善する前に病気の治療を優先してください。
身体の病気などにより治療薬や常備薬の飲用が、睡眠を妨げることがあります。なかでも抗がん剤や甲状腺製剤などは睡眠を妨げる薬です。
コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインやタバコに含まれるニコチンには、覚醒作用があるため、寝る前にカフェインやニコチンを含むものを摂取すると眠りが浅くなります。また、カフェインは利尿作用があるため、就寝中にトイレに行く回数も増えてしまいます。
寝室内外の環境によって、なかなか眠れないケースがあります。夏に寝室内が暑かったり冬に手足が冷えていたりすると、寝つきが悪くなります。寝室内外の騒音が気になって眠れないこともあるでしょう。布団に入ってからスマホを閲覧する方であれば、ブルーライトの覚醒作用により入眠を妨げていることも考えられます。
そのほか、布団やマットレス、枕などの寝具が身体に合わないと、いい眠りにつけないことがあります。
ここからは、深い眠りにつく方法として5つの内容をご紹介します。眠りが浅い方は、ひとつずつ実践していきましょう。
深い眠りにつくために、体内時計を整えることが大事です。人間の体内時計は24時間よりも少し長くなっており、そのズレが1週間や1カ月と続くと生活リズムが崩れてしまいます。生活リズムが崩れると睡眠にも影響を及ぼしてしまいます。
体内時計を整えるには、朝日を浴びて目覚めを促しましょう。太陽の光を浴びると、14~16時間後に眠くなる作用も期待できます。
朝日を浴びた後はしっかりと朝食を摂ると身体が目覚めます。可能であれば起きてから1時間以内に朝食をとると、目覚めにも効果的です。
精神面で落ち着いて眠りに入るには、適度なストレス解消が大切です。ストレス解消の方法は人それぞれのため、自分なりの方法をみつけましょう。たとえば、新たな趣味に没頭することもストレス発散には有効です。気持ちを落ち着ける方法として、お風呂でアロマの香りを楽しむこともいいでしょう。
適度な運動は寝つきがよくなるため、ウォーキングやジョギングなどに取り組むことも効果的です。ただし、息切れをする激しい運動は逆効果になるため注意してください。
いい眠りのためには、就寝の3時間前に食事を終えることが理想です。寝る直前に食事を摂ると身体のエネルギーが食べ物の消化に使われ、眠りが浅くなる原因となります。食べ物の消化には3時間程度かかることから、就寝の3時間前までには食事を終えたいところです。
残業や学業などで食事の時間が遅くなるときは、できるだけ消化のいいものを摂るようにしましょう。辛い食べ物など体温が上がる食事をすると、寝つきが悪くなります。
寝つきをよくするには、就寝の90分前までの入浴を心がけます。入眠がよくなるのは、身体の内部温度である深部体温が下がっている状態です。入浴すると体温が上がり、90分程でもとの体温に戻ります。そのため、入浴後の90分以降の就寝が望ましいです。
お風呂はお湯の温度を40℃程度にして15分くらい浸かると、身体が温まりリラックスしやすくなります。
※参考:睡眠の質をぐっと高める入浴法
自分に合う寝具を選ぶことで、良質な睡眠につながります。たとえば、枕は深い眠りにつくときの大切なアイテムです。枕の高さが合っていないと、首や肩が凝ってしまいゆっくり休めないでしょう。マットレスを使う場合は、寝返りが打ちやすいものを選んでみてください。マットレスの素材には低反発や高反発があり、好みに応じて選ぶことが可能です。
なお、ビーナスベッドでは、寝具やマットレスを豊富に取り揃えています。枕なども含めて、寝具選びの際は、ぜひご利用ください。
ここからは、深い眠りのために就寝前にしておきたいことをご紹介します。以下の5つのことを心がけることで、寝つきがよくなります。
寝室の室温と湿度の管理を適切に行うことで、良質な眠りにつながります。寝室の室温は季節により異なりますが、夏は26℃~28℃、冬は16℃~18℃が望ましいです。また、寝室の湿度は40%~60%程度を目安にしてください。特に冬場は寝室内の湿度が低くなるため、加湿器などを使って管理しましょう。
また、ヒーターや加湿器のタイマー機能を使って室温や湿度を適切に管理するといいでしょう。
寝室の明るさを調節すると、身体が睡眠の準備をはじめます。夕焼けの色であるオレンジ色の間接照明を活用することで寝つきがよくなります。一方で蛍光灯やLED電球のような明るい光は、身体や脳が活性化されて入眠を妨げてしまいます。
オレンジ色などの柔らかい光の間接照明で寝室内を照らして、心身ともに落ち着いた状態で布団に入りましょう。
ブルーライトを発するスマホやパソコンの利用は、就寝の30分前までにしましょう。特にスマホは顔から近い位置で使用するため、多くのブルーライトを浴びます。就寝前のスマホ利用をしないためにも、自分なりのルールを設定すると効果的です。
「〇時になったらスマホを使わない」「お風呂に入った後はパソコンを使わない」など、自分なりにルールを決めてみてください。
パジャマを変えることも睡眠にいい効果が期待できます。パジャマは汗やムレから身体を守る役割があり、身体の締め付けがないことからいい眠りにつながります。しかし、パジャマの素材やサイズにより、不快感から安眠できないことがあります。
パジャマを選ぶときは、保湿性や吸汗性、通気性など重視する項目を季節ごとに変えてみましょう。
就寝前に目元を温めることで、寝つきのよさにつながります。ホットタオルやホットアイマスクを使って、就寝前に目元を温めてみてください。ホットタオルを用意するときは、タオルを電子レンジで20秒~30秒くらい加熱します。体温より少し高い40℃くらいの温かさにすることが目安です。
日本人の平均睡眠時間は世界各国と比べて短く、睡眠の浅さに悩んでいる方がいます。ストレスや病気など、さまざまな理由から睡眠が浅くなります。睡眠が浅いと感じた場合は、体内時計を整えたりストレス解消などを行ったりしましょう。また、寝具もいい眠りには大事なアイテムです。
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